少子化が進む一方で、国内の玩具市場は拡大を続けています。その背景のひとつとして存在感を高めているのが、自分のために玩具やホビー商品を購入する大人、いわゆる「キダルト」です。かつて子どものものと捉えられてきた玩具は、いまや大人にとっても、つくる、集める、競う、獲る、飾る、つながるといった多様な楽しみを伴う消費対象になっています。さらに、大人が主要な顧客となることで、商品企画や売り場、価格、販促、コミュニティのつくり方など、玩具ビジネスのあり方にも変化が生まれています。本特集では、玩具市場の現在地を捉えながら、キダルト消費を象徴するさまざまな商品や売り場、サービスを取材。二次流通や投資、リバイバルといった周辺の動きも含め「大人が玩具を買う」という現象の先にある、消費とビジネスの構造変化を探ります。
盛り上がりを見せるカプセルトイ市場で、ひときわ存在感を放っている商品シリーズがある。バンダイのガシャポンが企画・販売する「まちぼうけ」シリーズだ。“ずっとあなたを待っている…”というコンセプトのもと、動物や食べ物、人気のキャラクターなど、さまざまなモチーフを独自の表情と座り方で「待っている」という世界観で展開してきた。身近なものが「待つ姿」になることで生まれる、少し切なくも愛着を感じる表現が、多くのファンを惹きつけている。なぜ人々はその「待っている姿」に惹かれ、思わず回したくなるのか。その企画背景と商品設計の工夫を取材した。
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