収納スペース、セットアップの手間など、ケルヒャーが長年抱えていた顧客の不満を、折りたたみ式の「ハンディエア」が一掃した。Makuakeのテスト販売では開始20分で2,500台が完売。衝撃的なスタートを切った後、2025年末までに計画比8倍の販売を達成した。成功の鍵は、「車に乗る前の“一瞬のモヤッと”」という潜在的なユーザーインサイトの発見と、話題性を絶やさない戦略的なマーケティング・PRにあった。
DATA
商品名:「OC Handy Compact(ハンディエア)」
発売日:2025年6月22日(Makuakeでテスト販売)、2025年9月15日(一般販売開始)
価格:希望小売価格 16,645円(税込)
従来型の製品と一線を画すハンディの高圧洗浄機
──「OC Handy Compact(ハンディエア)」は、従来の大型製品とは真逆の発想です「手のひらサイズ」に込めた戦略は?
これまでの当社の高圧洗浄機というのは、いわゆる置き型タイプで、電源のケーブルにつながれて使うものが主流。主な利用目的も洗車や家の外壁の洗浄といった、頑固な汚れを落とすというものでした。
ただその中で、生活環境によって大型の製品では合わないというお客さまもいらっしゃいました。電源タイプの置き型の高圧洗浄機は収納に困ったり、一度出してしまうとセットアップも大変だ、という声が多かったことも事実です。つまり、利用ニーズはあるのに、製品のサイズ感で顧客の離反が起きていた。そこでお客さまのご要望を反映して開発したのが、ハンディエアです。
このハンディエアは、デザインとしても革新的で、折りたためるんですね。収納どころか、携帯もできてしまう。お客さまが求める機能を可能な限り盛り込んだ製品がハンディエアだと自負しています。
──こうしたニーズは結構前からあったのではないかと思うのですが、なぜ2025年のタイミングだったのでしょうか?
私たちは開発拠点を日本には持っておらず、主にドイツと中国で生産します。日本の売上はケルヒャー全体でもそれなりに上位の国ではありますが、やはり優先順位はつけられてしまう。
さらに日本の住環境や、お客さまの要望のユニーク性は、ヨーロッパの住環境で過ごしているケルヒャー本部には...

