2026.07.31 Open 湯治laboratoryー
温浴施設向けなどのBtoB事業で、長年着実に実績を築いてきた老舗入浴剤メーカーが、渋谷区富ヶ谷に初めての直営店をオープン。診断を通じて一人ひとりに合う湯を提案し、新たな顧客接点をつくる狙いがある。コロナ禍を経て、香りや触感といった、実際の体験でしか得られない価値を提供する店舗づくりが増えているなか、同店をいかに創り上げたのかを取材した。
入口から一直線に右側に対面カウンター、左側に湯質を選ぶステップを紹介するパネルと、香りや素材のサンプルを並べた棚が続く。あえて照明を落とし、商品や試供品を立てかける什器類も酸化させた焦茶色の銅を用い空間と馴染ませ、茶室のような日本らしさを感じるワントーンの世界を創出。
近年「奥渋」と呼ばれはじめ、個性的な小規模店舗が集まりはじめている渋谷区富ヶ谷界隈。住宅街で自然も多く、渋谷から小田急線の代々木八幡駅、東京メトロ千代田線の代々木公園駅までをつなぐ神山通り沿いは、都心の喧騒のそばにありながら、ゆるやかな時間が流れるエリアとして海外からも注目を集めている。
新たな個性を持つ店舗として2026年7月31日に加わったのが、老舗入浴剤メーカーの直営店「湯治laboratory」だ。運営するのは、1962年創業のヤングビーナス薬品工業。現在は3代目の佐分利清氏が率いており、創業以来のロングセラー「ヤングビーナス別府の湯」をはじめ、温浴施設向けなどBtoB需要を中心に事業を展開してきた。2017年からは加藤智啓氏が率いるEDING:POSTを伴走者に、リブランディングに着手。2019年に新ブランド「湯躍」を発売し、一般消費者向け製品の強化を進めてきた。
今回、...


