2026.03.28 Open JINS銀座店
低価格アイウェア市場をけん引するジンズが、インバウンド需要の高まりを追い風に、銀座と新宿に相次いで大型旗艦店を出店した。オンライン購買も加速するなか、あえてリアル店舗に投資する理由はどこにあるのか。AIを活用した新たな購買体験の広まりによりネット販売も好調ななか、「売る場所」から「ブランドを体験する場所」への転換を示す戦略の現場を取材した。
中央通り側の正面入り口から入ると、白木の大木をくり抜いたような印象の空間が広がる。統一されたトーンの什器にブランドを代表するアイテムをそろえ、少しゆとりを感じる程度の本数に絞り、商品ポスターもトーンやデザインを微調整している。
インバウンド消費の定番といえば化粧品や食品が思い浮かぶが、近年静かに注目を集めているのが眼鏡だ。JINSやZoffに代表される低価格アイウェアチェーンは、店舗内で視力測定からレンズ加工まで完結するサービスを手頃な価格で提供する。海外では度入り眼鏡の作製に眼科医や資格者の処方箋が必要で、手間もコストもかかることが多い。その利便性と価格の手頃さが口コミで広まり、来日時の新たなショッピングポイントとして定着しつつある。
そうした需要を背景に、JINSを展開するジンズは数年前からグローバルでの拡大戦略のなかでブランドのプレゼンス向上を目的に旗艦店強化の方針を掲げてきた。2026年3月28日にグローバル旗艦店「JINS銀座店」を、同4月23日には店舗延床面積約1000㎡の世界最大旗艦店「JINS新宿店」を相次いでオープンした。銀座、新宿に大型出店を狙う企業は多いが、連続出店を狙ったわけではなく、縁とタイミングが重なった結果だという。AIの進化でオンライン購買のハードルがさらに下がるなか、リアル旗艦店の役割は単なる商品販売の場から「ブランド体験の深化」へと明確にシフトしている。
この変化についてジンズ広報の大城りん氏は、...


