「欲しい」をつくるネーミングと行動デザイン
商品のコモディティ化が進み、SNSなどネット上を中心とした購買行動が定着している現在。プロダクトの「顔」となる商品のネーミングは、店頭のみが購買起点となっていた時代とは役割が大きく異なっている。生活者に愛されるキャッチーさを内包することはもとより、その先の「欲しい」「買いたい」といった態度変容を喚起する"行動のデザイン"が求められているともいえるだろう。さらには多くの人が当たり前だと思っていた従来の慣習などを変えるようなコミュニケーション設計においても、そのネーミングが起点となることが多い。今回は話題の商品やプロジェクトを例に、クリエイターの視点から人を動かすネーミング、行動デザインを探る。
いま人を呼び込む空間デザイン コンセプトのつくり方
コロナ禍を経て飛躍的に発展したデジタルプラットフォームや仮想空間の浸透に伴い、リアルな場や空間に求められる体験価値は変わりつつあります。人と人の交わり方も変わる中、場や空間を提供する企業は、どのようなコンセプトからデザインを生み出しているのでしょうか。今号では、企業のブランド発信拠点からオフィス、公共施設まで、さまざまな「場」に着目。つくり手や担い手の皆さんに話を聞くことで、これからの時代のコミュニティや場づくり・空間づくりのヒントを探ります。
未来の社会を共創 企業とクリエイター「事業」との向き合い方
企業や団体が新たに取り組む事業やプロジェクトにクリエイターが参画する際、一体どのように課題を抽出しているのか――。一方的な提案ではなく、事業主とクリエイターが良きパートナーとして傾聴と対話を重ね「共創」を進めていくスタイルが広がっている今。そのプロセスはやがて、未来の社会の創造につながっていきます。春には大阪・関西万博が開催され、未来に向けたクリエイティブな提案がますます盛んになりそうな2025年。今回は実際にローンチされた事業やプロジェクトの実例について、課題発見から実現までの流れを追っていきます。
広告再考2025 クリエイターと考える「効く」表現と手法
AIがあらゆる企画発想の現場に浸透する中で、2024年もさまざまな広告コミュニケーションの打ち手や新たなチャレンジが生まれました。そのような中で2025年、「人が創る」表現の価値、そしてクリエイティビティの本髄はどこに向かうのでしょうか。今号では、2024年のACC TOKYO CREATIVITY AWARDSの結果なども振り返りながら、トップクリエイターたちがマス広告からWeb動画まで多方面から「効く」表現や手法について深掘りをしていきます。また主要な制作会社・エージェンシーのトップの方々には2025年の方針や戦略も語っていただきました。
2025年の広告表現 企業がクリエイターに期待すること
いつもクリエイティブ面で活気のある広告主企業は、広告会社やクリエイターたちにどんなオリエンテーションを実施し、提案を受けているのか。2024年、広告宣伝活動に注力をした企業・ブランドはクリエイティブに対してどのようなこだわりを持っているのか――。今回は企業の広告宣伝関連の責任者、ブランド・事業責任者らにインタビュー。率直に「今、クリエイターに期待することは何か?」をテーマに話をうかがいました。手段や表現、顧客との接点が多様化する中、どのようなアイデア、企画実行力が求められているのでしょうか。間もなく2025年を迎えるにあたり、考えていきます。
アップサイクルで循環する社会をデザインする方法
本来、捨てられるはずだったものに新たな価値を付加する「アップサイクル」という手段がさまざまな事業体においてスタンダードとなっている今。デザイナー、クリエイターによる多様な価値提案が生まれています。プロダクト自体のデザインや参加性を高める体験設計などに取り組んでいるクリエイターや事業者などの声から、「ものを創り出す」のその先にある、循環する社会をデザインする方法を考えていきます。
映像とクリエイティブ 視聴デバイスの多様化で変わる表現
縦型などを含めた各SNSでの投稿に特化した表現、サイネージ・車内ビジョン、コネクテッドTVの動画ストリーミング広告など、視聴デバイスに応じた映像表現が広がっている現在。いわゆる短編ドラマ風のブランドムービーだけでなく、MV仕立て、音声ドラマ、AIの活用など表現フォーマットの手段も選択肢も多様になってきました。その中で、課題解決のための映像表現はどのような方向に向かっているのでしょうか。10月から始まる、ブレーン発のオンライン動画コンテスト「BOVA」でも新たに縦型部門を創設するにあたり、課題発表などとあわせてお届けします。
AI×発想力 人の心を動かす創造性の拡張
AI時代の現在、洞察力や分析力をテクノロジーが代替し、かつてクリエイター個々人の力量とされていた「発想力」自体をもAIが補完し始めています。今回はこうしたテクノロジーに先行的に投資し組織的に導入を進める企業や、個人としてAIとの共創を進めるクリエイターに取材。そうした共創は、既存のクリエイティブの世界をどう広げつつあるのか。また、クリエイター独自の介在価値とは。新たな価値創造の在り方に迫ります。ユーモアか、AIか 世界のアワード&クリエイティブ2024
生成AIが席巻した2023年を経て、2024年のクリエイティブはどこに向かっていくのでしょうか。既に結果が発表されているカンヌライオンズ、The One Show、D&AD、Clio Awardsなど主要な広告関連アワードを振り返ると、AI関連のエントリーが定着し珍しくなくなりつつある現在。その反動なのか、中でもカンヌでは「ユーモアの活用(Use of Humour)」というサブカテゴリーが一部の部門で新設されるなど、人間ならではの表現、Humanityへの回帰といった傾向も見られます。今回も各アワードの審査員や現地参加したクリエイターの声を交えながら、新たな潮流をレポートしていきます。「働く人」の課題を解決するクリエイターの提案
働き方の多様化、雇用の流動化などにより、組織における求心力がつくりづらくなったといわれる現在。人材の価値を引き出し、企業価値向上に繋げる「人的資本経営」といった考え方も注目されています。そのような環境下で、「働く人」に関する課題を持つ企業に対して、クリエイターが持つ思考や提案力をどのように役立てることができるのでしょうか。コーポレートブランド構築とともにMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)やパーパスの策定などに取り組む企業も増える中、クリエイティブの力によって課題解決に寄与していこうとするプロジェクト事例などを交えながら考えていきます。ローカルから世界へ 今、地域を面白くするクリエイティブ
リモートで拠点を問わず働くことができるようになり、クリエイターにとって首都圏の一極集中から地方に拠点を移すという選択肢も広がっている現在。地元でおなじみのローカル広告に限らず、地域を盛り上げる広告のつくり方や、エリアの枠を超えて時にはグローバルに発信できる媒体も広がっています。今回はそんな環境変化の中で、地域で活躍するクリエイターたちの仕事にフォーカス。地域別に、各地のクリエイティブを牽引し新たな挑戦を続けるクリエイターが今抱えている課題意識から、ご当地ならではの表現、新たな広告主の発掘まで、どのような進化を遂げているのかに迫ります。
「広告」多様化の時代 クリエイターの仕事と役割はどう変わる?
新年度の始まりから1カ月が経ち、新たな環境や役割で広告制作の仕事に就いた方。新たな人材を迎え入れ、部下や後輩を育成する立場となった方など、環境変化が多い今。今号ではブレーンで毎号紹介している広告コミュニケーション施策の制作フローや役割について、改めて解説します。同時に、企業のマーケティング施策が効果の最適化に向かい、明確な成果が求められるようになる中で、それぞれのクリエイターの仕事と役割はどのように変化していくのでしょうか。それはまた、キャリアや仕事のスタイルにもどのように影響を与えていくのか――。実際のプロジェクト例なども交えながら、考えていきます。
長く愛される企業になる広告・デザイン
10年、20年、50年、100年と創業から長くステークホルダーに愛されてきた企業ブランド。そのイメージを形成し企業体としての進化を後押しする、広告やデザインの役割とは。そこには時代の流れを鋭く読む、クリエイターの存在があります。今回は長く続く広告コミュニケーションやそのメッセージの変化、企業としての「顔つき」を変えるリブランディングなどのケースを取り上げ、パートナーとして並走するクリエイターの思考プロセスなどにも迫ります。
広告に物語を描き出す「音楽」の力と効果
近年、音楽やアーティストのパワーを味方につけた広告展開がより一層増えています。テレビCMにおける楽曲タイアップなどは以前から存在していたものの、Webコンテンツなども含めて有名無名を問わず一歩踏み込んだブランドと音楽の融合が進んでいます。そんなこだわりを持つ企業・ブランドは広告における音楽表現をどのように位置付け、クリエイターとアーティストたちは形にしてきたのか。さらに今回は、名作CM楽曲の数々を各自の視点で振り返りプレイリストとしてセレクト。広告のつくり手だけでなく映像監督、音楽プロデューサー、作曲家など、あらゆる立場から「音楽」の力と効果を検証していきます。
体感メディアの可能性 交通・OOH広告とクリエイターの創造力
「日本の広告費」においても堅調に推移し、今後の成長が期待される屋外広告・交通広告。特に近年は大型サイネージや3D広告など国内でインパクト型の表現が拡張し、体感メディアとしての可能性が広がっています。同時に「SNS上で一瞬で伝わる」といった話題性の獲得に繋がる企画も次々と登場し、クリエイターにとっては「まだ誰も見たことがない」アイデアや提案力が試される場ともいえるでしょう。今回は2023年に実際に掲出された「一体どうやって実現したの?」と気になる広告の数々などを中心に、制作のプロセスに迫ります。
「CM表現」を再考するデバイス多様化時代 監督たちの挑み方
2024年を迎える今、CM制作のクラフト部分を担う映像監督たちはどんなことを考えているのか――。タイムパフォーマンスを重視する視聴者たち、映像フォーマットの多様化、オンライン動画が担うべき役割の目まぐるしい変化、広告か否かの境界線の曖昧さなど、数々の課題を抱える中で、変わってきたこと・変わらないこととは。また、クリエイティブ制作においてどんな役割を担っていくことでよりよい社会をつくることに繋がるのか。話題のCMの演出を手がけている気鋭の監督の声のほか、主要制作会社のトップ・責任者による2024年の戦略と方針もあわせてお届けします。