「推し」をきっかけに商品を買い、ゆかりの地を訪れるファンの熱量を、いかに一過性で終わらせないか。静岡県沼津市では、「ラブライブ!サンシャイン!!」をきっかけにファンと地域の交流が広がり、10年以上にわたる関係を築いてきた。その裏側にあるのが、行政があえて“黒子”に徹する姿勢だ。ファン・地域・IPホルダーをつなぎ、長く愛される“聖地”を育ててきた取り組みを追う。
沼津駅には「ラブライブ!サンシャイン!!」の大型ビジュアルを掲出。作品が街の風景の一部となっている。沼津仲見世商店街にも装飾が並び、地域と作品のつながりを街中で感じられる仕掛けに。
「ラブライブ!」は、スクールアイドルとして活動する少女を描き、アニメや音楽、ライブなど幅広く展開するシリーズ作品。その1つ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台となったのが、静岡県沼津市だ。
2015年に沼津市が作品の舞台として発表されると、ファンの「聖地巡礼」が広がった。市内の実際の風景も描かれ、次第にファンと地域の交流が生まれていった。
「行政が主役になるのではなく、ファンと地域住民が主役となることが大切です」。そう話すのは、沼津市の担当者・山田勇太氏だ。
行政はあえて「一歩引く」 主役は地域とファン
作品の舞台となったことを、どう地域活性化につなげたのか。沼津市...


