ニューヨーク・ブルックリンにあるBREAKFASTはほかにないユニークな存在の会社だ。Instagramの写真をポラロイドカメラからすぐに現像できるプロダクトをはじめ、自社でさまざまなプロダクトの開発に挑んでいる。
テクノロジーを表に出さない
――BREAKFASTという会社について教えてください。
私は以前、デジタルエージェンシーに勤めていて、デジタルマーケターとしてのキャリアを順当に積んできました。しかし、8年ほど前にタッチスクリーンの領域だけで仕事をすることに疲れてしまい、“オンラインとリアル”を繋げる方法を模索しはじめました。ちょうどその頃、パン屋さんに依頼されたプロジェクトで、焼き菓子の焼き上がりをツイートで知らせる「ベイカーツイート」という装置をつくったんです。制作から1年後、爆発的な人気が出たことをきっかけに、私を含むパートナー3人でBREAKFASTを設立しました。
現在は常に「自分たちのスキルをマーケティングや広告の世界にいかに順応させればよいか」ということを模索しています。収益のメインはハードウェアですが、さまざまなものをつくっています。プロトタイプをつくることが自社の強いPRとなり、エージェンシーなどから注目を集められていると思っています。ただ、「ハードウェアだけをつくる会社」とは思われたくないんです。
――BREAKFASTにはどのようなスキルを持ったスタッフが働いていますか?
ここには社員が4人しかいません。私がクリエイティブやデザイン、デジタルを担当し、パートナーのマティアスはエンジニアなのでテクノロジーや電子工学などを担当しています。あとはシニアソフトウェアエンジニアと会計が各1名。増員もできましたが …