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SDGsの達成へ クリエイターが考える持続可能な社会

クリエイターにとって、SDGsは倫理のような当たり前のようなもの

  • 高島太士(FIRST APARTMENT/NEW HERO)

P&Gジャパン パンテーン「#PrideHair」やパンパース「MOM’S 1ST BIRTHDAY ママも1歳、おめでとう。」など社会課題に向き合った映像の演出を手がけてきた高島太士さん。映像演出家として活動する傍ら、2020年にはクリエイターの目線から社会課題解決にアプローチする一般社団法人「NEW HERO」を立ち上げ、オンラインコミュニティを主宰する。自らをドキュメンタリストと名付け、社会課題解決に取り組むようになった背景、そして今どのような活動をしているのか聞いた。

ソーシャルグッドやSDGsは倫理のような当たり前のもの

──現在、社会課題解決をテーマに活動されている高島さんですが、いつ頃からこうした取り組みに興味を持ち始めたのですか。

そもそもで言うと、興味を持ち始める前にソーシャルグッドに特化した仕事が増え始めました。そのきっかけとなったのは、2014年に公開されたP&G パンパース「MOM’S 1ST BIRTHDAY ママも1歳、おめでとう。」の仕事でした。

これまで担当してきたテレビCMやWeb動画と違ったのは、自分の周囲の人からたくさんの感想や感謝の声が届いたこと。自分が携わった仕事が評価され、世の中の人に必要とされることが嬉しくて、生身の人間にお話を聞いてその方々の本音に迫るドキュメンタリーテイストの映像を多く担当するようになりました。そこから社会課題に少しずつ興味を持つようになったんです。それが2016、17年ごろのことでした。

でも一番の転機となったのは、2018年に子どもが生まれたこと。子どもの笑顔って本当にかわいくて(笑)。ただその笑顔も大人になるにつれて、いろいろなことがあって、少しずつ失われていく。ただでさえ大変な世の中だけれど、自分の息子がこれから生きていく世の中を今だったら少しだけでも良くできるかもしれない。社会課題を解決できるような活動をしていこうと決心し、ドキュメンタリストと名乗りはじめました。

P&G ジャパン/パンパース「MOM’S 1ST BIRTHDAY ママも1歳、おめでとう。」。

──映像制作においてはどのようなことを意識されていますか。

実は最近あまり広告の映像の仕事をしていなくて、映像をつくろうというよりは、社会と対話する感じで進めています。何か事象があってそれを映したものが映像というイメージです。だからこそ出演いただく当事者の方に向き合って、本音を引き出すことが大切で、それができないと見た人の心に響かない。たとえば、P&G パンテーン「#PrideHair この髪が私です。『ふたりの元就活生が、いま、伝えたいこと。』」では、耳に小さなイヤホンを入れてもらって、出演者の前にあるのは、机と椅子だけ。そして僕が別の部屋から延々とインタビューする。

この際は、自分自身と向き合いながら、話してもらうことが大事だと...

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SDGsの達成へ クリエイターが考える持続可能な社会

2030年をゴールとし、国連が推進しているSDGs(持続可能な開発目標/Sustainable Development Goals)。2020年にはSDGs達成のための「行動の10年(Decadeof Action)」がスタートし、企業は規模を問わず行動、実践のフェーズへと移行しつつあります。2021年、企業の課題解決に取り組むクリエイターにとっても無視できないトピックであるといえるでしょう。そこで本特集では、クリエイティブ、デザインの視点からサステナブル(持続可能)な価値を提案している事例を取材。SDGsの基本原則である「誰一人取り残さない世界の実現」に向けて、クリエイターが今、取り組むべきこととは。

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