昨年12月開始のアメリカにおけるコロナワクチン接種率は4月末時点で32%、国が目標とする70〜85%にはまだ遠い。そこで政府はワクチンに対する理解を深め、接種を促進するためのキャンペーンを展開。民間企業もワクチン接種を奨励するためのキャンペーンを独自で開始している。今回は、ワクチン接種を後押しするアメリカ企業・団体の取り組みを紹介する。

コロナワクチン普及キャンペーン“It’s Up To You”
米国公共広告協会(Ad Council)と政府関連機関Covid Collaborativeはコロナワクチン普及キャンペーン“It’s Up To You(あなた次第です)”を展開中。パブリックヘルスの専門家、ジョンズ・ホプキンス大学助教授のタラ・カーク・セル氏は「ワクチン接種を躊躇している人が(接種に向けて)前進してくれるのを期待しています」とverywellhealth.comに述べている。
30秒のテレビCMでは「ワクチンを摂取すべき?自分や家族への影響は?さまざまな質問があると思いますが、ワクチンは安全で効果的です。GetVaccineAnswers.orgで最新情報を入手してみてください。元の状況に戻るために今、始めましょう。それはあなた次第です」と決して無理にではなく、自分で判断し決断してほしいと訴えている。
(1)It's Up To You




米国公共広告協会とCovid Collaborativeが制作したワクチン普及キャンペーンCM“It’s Up To You”。「さまざまな質問があると思いますが、ワクチンは安全で効果的です」と述べ、確かな情報により自分で判断してワクチン接種してほしいと説得する。
プロスポーツ団体と歌手がキャンペーンに賛同「現場でスポーツを楽しむ日を心待ちに」
また3月末には野球、フットボール、バスケットボールなどをはじめとしたプロスポーツ13団体が“It’s Up To You”キャンペーンに賛同し、新テレビCMの放映を開始した。その90秒CMでは歌手ウィリー・ネルソンの曲“I’ll Be Seeing You”をバックに、スタジアムやアリーナで熱狂している大観衆の映像と「Covid-19ワクチンが届きました。まもなくお会いしましょう」のテロップが現れ、ワクチン接種を促す。
Covid CollaborativeのCEO、ジョン・ブリッジランド氏は...