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米国広告マーケティング事情

先住民侮辱や人種差別を理由に消えゆくブランド名

アメリカで長く愛されているブランド名やチーム名が「先住民や少数民族蔑視につながる」として変更される例が相次いでいる。古くからある論争だが、昨年5月の警察官によるアフリカ系男性殺害事件後のブラック・ライブズ・マター(BLM)運動を契機に人種差別に関する議論が再燃。企業も緊急に対応を迫られている。

先住民チェロキーがジープに名称停止を要請

米最大の先住民自治政府であるチェロキー・ネイションは2月22日、ジープ社に対し、同社SUVのブランド名に「チェロキーの使用停止」を要請した。チェロキー首長のチャック・ホスキン・ジュニア氏とジープの親会社ステランティスは1月下旬、チェロキー名の使用に関する話し合いを行い、ホスキン氏は「車の横に名前を貼ることが我々への名誉を表すことにはならない」と主張。

ジープ・チェロキーは1974年販売開始以来、50年近くその名前で親しまれてきた。ジープ社は「当社の車輌の名称は注意深く選定され、その名前はネイティブ・アメリカンの人々の高潔さ、勇敢さ、誇りの栄誉を称えるため、長年にわたり大切に育ててきた。これからもホスキン首長と敬意を払ったオープンな対話を約束する」と述べた。長く愛されたジープ・チェロキーの名称がどうなるのか注目が集まっている。

(1)ジープ・チェロキー

「ジープ・チェロキー」。長く愛された名称を変更する議論が行われており、その結果に注目が集まっている。

Aunt Jemima、Uncle Ben’s 奴隷時代のキャラクターを排除

BLM運動後、迅速な対応を見せたのが1889年発売のパンケーキミックス「Aunt Jemima」だ。「黒人奴隷時代を連想させるキャラクターやロゴを改めるべき」という要望を以前から受けていたことを認め、親会社のペプシコは昨年6月、「同商品の名称とパッケージデザインを2021年に変更する」と発表した。そして2月9日、新ブランド名「Pearl Milling Company」と新パッケージを発表。新商品は夏から店頭に並ぶ。

また米の老舗ブランド「Uncle Ben’s」も同様の理由により、「Ben’s Original」としてリブランドすると昨年9月に発表。親会社マーズのグローバル担当社長フィオナ・ドーソン氏は「この変更が当社にとって正しい選択であると理解している」と述べ、今年中にBen’s Originalを発売することを明らかにした。

(2)Aunt Jemima、Uncle Ben’s

Aunt Jemima(上段)、Uncle Ben’s(下段)。BLM運動の激化により、名称・パッケージを一新。リブランディングに踏み切った。

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先進企業の最新事例を現地から松本泰輔氏がレポートします。

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