「ナイトカメラマン」として、世界各地の“暗闇の絶景”を追い続ける竹本宗一郎さん。広告の撮影にも携わった経験から、進化が著しいAIがクリエイティブに及ぼす影響や、その弊害、さらにはAIと共創する未来について話を聞いた。
退屈が加速させた暗闇への探求心 映像に魅了されたキャリアの原点
カメラマンとして活躍する竹本宗一郎さんは、テレビ番組や映画、広告など幅広いフィールドで精力的に活動。特殊機材を用いた暗闇での撮影に精通し、「ナイトカメラマン」として天文・宇宙・自然科学を中心とした分野において、さまざまな媒体、フォーマットの映像を制作している。映像プロダクションの代表を務める傍ら教育にも力を注ぎ、大阪芸術大学芸術学部の教授として教鞭を執る一面も。現在、学生たちに広告を含む映像と写真表現について教えている。今も昔も好奇心旺盛で、暗闇の中の光や星空との出会いに胸を躍らせ、フットワーク軽く世界中を巡る竹本さんの原点は、子ども時代に感じた「退屈さ」だ。いつも面白いことをしていたい、その一心でアクションを起こしてきたと振り返る。
「とにかく退屈するのが嫌で、いろんなことに関心を向けて行動する性格なんです。小学生の頃は親から離れて遊びたいという気持ちも強くて。週末になると“友達と天体観測会をやる”と親を説き伏せ、夜の学校に集まっては深夜のラジオ放送をドキドキしながら聞き入ったり、カップラーメンをこっそり食べたりしながら夜な夜な子どもたちだけの世界を楽しんでいました」。
当時から暗闇に魅力を感じていた竹本さんは、暗闇に恐怖心を抱きつつも、暗闇の先に広がる未知の世界への強い憧れも感じるように。懐中電灯を手に、友だちと防空壕や学校のプールの地下配管へと潜り込む。光を照らした先に、捨てられた古い器のかけらや靴などを見つけるだけで、それは少年たちにとっての「大発見」となった。
夜自由に出かけられるという理由だけで、中学と高校では天文部や地学部に所属し、アウトドア活動を満喫。泊まりがけで...


