地方都市H市の職員として働く豊田広介は、支所の総務係で日々、市民と接する仕事に向き合っていた。その姿勢に以前から注目していた市民広報課長の沢野毅彦によって、広介は広報課に異動、マスコミ対応を学ぶ毎日へと変わっていた。ある日、沢野から告げられた役所と業者の癒着、マスコミ対応の担当に指名された広介は──。
ゲーム開発会社ファルコンの若手社員が、上司による執拗なパワハラを受け自殺に追い込まれたこと、その事実を隠そうとしていたことが週刊誌報道で明らかになった。社会の非難の目にさらされる中、広報課長の瀬戸真二は、記者からのある言葉をきっかけに、社内にまん延する「事なかれ主義」に立ち向かう決意をする。