複雑化する企業の諸問題に、広報はどう立ち向かうべきか。リスクマネジメントを専門とする弁護士・浅見隆行氏が最新のケーススタディを取り上げて解説する。
ニデック 不適切な会計処理が判明
問題の経緯
2025年6月26日
ニデックは6月26日、2025年3月期有価証券報告書の提出期限延長を関東財務局に申請した。同社の連結子会社で、家電・車載事業統括本部家電産業事業本部配下のイタリア子会社である NIDEC FIR INTERNATIONAL S.R.L.(FIR)において、原産地が中国であるオーブン用モータを米国で輸入するにあたり支払うべき追加関税を支払っていないことが判明。関連する社内調査に時間を有するために、提出期限延長を申請するものだった。だがその後の社内調査で、中国子会社での不適切な会計処理の疑義が生じたことや、同社およびグループ会社の経営陣の関与または認識の下で不適切な会計処理が行われていたことを疑わせる資料が複数発見されたことから、第三者委員会の設置を9月3日に公表した。
ニデックは、2025年6月にイタリア子会社にて関税の未払いが発覚したことを皮切りに、中国子会社での不適切な会計処理の存在や、経営陣が関与・認識して不適切な会計処理が行われていたことを疑わせる資料までが発見され、10月28日には証券取引所から「特別注意銘柄」に指定されました。
今回は、このケースを題材に、不祥事が連鎖的に明らかになった場合の広報対応や、広報部門とIR部門との連携の重要性を解説します。
「開示」以外の情報発信も
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