ただ渡すだけでは人は動かない 「辛ラーメン」が投資する“最初の一口”づくり

公開日:2026年5月29日

  • 鄭永日氏、三浦善隆氏(農心ジャパン)

テレビCMなどで認知を獲得しても、それだけでは購買につながりにくい時代になっている。そんな中、ブランド認知度の高い「辛ラーメン」を展開する農心ジャパンが力を入れるのは、未体験層に“最初の一口”を届けるセールスプロモーションだ。同社は昨今、商品をただ渡すのではなく、辛さへの心理的ハードルを越えてもらうための、体験型イベントに投資している。

認知度が高い商品ほど、セールスプロモーションの役割は単純ではなくなる。韓国発の即席麺ブランドとして知られる「辛ラーメン」。日本国内でも高い認知度を持つ一方で、「辛そう」「自分には合わないかも」という心理的なハードルから、未体験の生活者も少なくない。

販売元の農心ジャパンでは、こうした層に向け、体験型イベントやポップアップに投資している。狙いは、商品をただ“渡す”ことで提供する食体験ではなく、イベントによって“その場”で味わい、「辛そう」という先入観を越えてもらうことだと、同社成長戦略本部マーケティングチーム長の三浦善隆氏は話す。

「辛ラーメンは認知がある一方で、実際に食べたことがない方もまだ多い製品です。だからこそ、単に“渡す”ことより、“今、食べてもらう”ことを重視しています」(三浦氏)。

実際に一口、二口でも食べてもらい、味を理解したうえで持ち帰ってもらう。こうした流れが、購買への心理的な距離を縮めると、成...

この先の内容は...

販促会議』 定期購読者限定です

ログインすると、定期購読しているメディアの

すべての記事が読み放題となります。

購読

1誌

あたり 約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

テレビCMだけでは動かない、そんな今こそ。セールスプロモーション

テレビCMや大規模な広告施策で認知を獲得しても、それだけでは購買や来店につながりにくい時代になっています。そうした中で、改めて期待が集まり、生活者の行動を後押しする役割を担うのが、キャンペーン、クーポン、POP・什器、店頭演出、DM、イベント、OOH、折込チラシなどのセールスプロモーションです。認知の先で購買やトライアルを生み出す、顧客との直接的な接点をより機能するものに進化させる重要性は高まっています。 本特集では、日本の広告費におけるプロモーションメディアの位置づけを起点に、広告会社、メーカー、小売の視点から、今こそ投資すべきセールスプロモーションのあり方を考えます。テレビCMやマス広告だけでは、人も物も動かない時代に、セールスプロモーションはどのような役割を担うのか。人と売上を動かす実務としてのセールスプロモーションのこれからを見つめます。

MEET US ON