これまで、生活者がモノを手放す瞬間は、企業やブランドにとって「役割を終えた後」の出来事と捉えられてきた。しかし近年、その“手放す瞬間”を起点に、購買行動を捉え直そうとする動きが出てきている。注目されているのは、「二次流通」と「サーキュラーコマース」。実際、生活者がモノを手放す場面は、新しい何かを買い替えるタイミングでもあり、次の購買意欲が生まれやすい局面でもある。
値引きやキャンペーンによる一時的な需要喚起とは異なり、「手放した後」を含めて購買体験を捉えることで、顧客との関係性を継続的に設計しようとする試みだ。こうした視点は販促やCRMのあり方にも影響を与え始めている。
日本国内の人口減少が進み、新規顧客の獲得がますます難しくなっている。そんな中、企業・ブランドには「いかに買ってもらうか」だけでなく、「いかに関係をつなぎ、次の購買につなげていくか」に重きを置き、顧客一人ひとりのLTVを向上させることが重要になっている。
そこで各社が注力しているのがCRMやファンマーケティングだが、実際には「商品を購入した生活者に対する一方的なコミュニケーション」にとどまっているケースも少なくない。メールやアプリによる情報配信、ポイント施策など、接点は増えているものの、“売った後”の関係性が十分に設計されているとは言いがたい部分もあった。
新たにモノを買いたくなるのは何かを“手放す”とき
ここで注目されているのが、「二次...

