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訪日販促の明暗 ポスト爆買いを生き残る

京都市の伝統産業再興へ eBayが販売を支援

オンラインマーケットプレース大手「eBay」は8月、地域の伝統工芸品など製造業・小売業の海外展開を支援するプロジェクトを開始した。第一弾は京都。「eBay」への日本企業の出店を支援するイーベイ・ジャパンの岡田朋子氏に展望を聞く。

「eBay.com」上にプロジェクト特設ページを開設し、京都ならではの商品群のプロモーション活動を実施。商品の概要説明のほか、歴史や伝統といったバックグラウンドに触れ、海外購入者の興味関心を喚起する。

日本の伝統工芸品はオンラインでも必ず売れる

京都市の伝統産業の市場規模は最盛期の5分の1に縮小している(伝統的工芸品産業振興協会の統計からの推計額)。国内市場の需要減が大きく響き、承継者の不足から事業をたたんでしまう。顕著なのは着物で、事業者の中には、副業としてタクシードライバーをしながら、西陣織の良さを伝えている人もいるという。

「日本の伝統工芸品のオンライン販売は、現在でも海外の消費者に受け入れられるポテンシャルがあると考える」─こう話すのはイーベイ・ジャパンのビジネス開発部部長を務める岡田朋子氏だ。

2015年、世界中から販売事業者を集めるオンラインマーケットプレース大手の「eBay」では、日本の伝統工芸品がのべ400億円規模で取引された。これは「着物」や「盆栽」「鍔つば」のような具体的なキーワード1200品分を集計したもの。

「しかし、このうち多くの商品は実は日本以外の中国や香港などから販売されたもの。まずはここのシェアを奪還することが、日本の伝統工芸を維持拡大するためには不可欠。需要はある。きちんと日本の本物の価値ある工芸品の存在を知ってもらわねばならない」(岡田氏)

昨年の訪日外国人客の買い物需要でも、全体の13%ほどが伝統工芸品の購入だった。一方、グーグルの検索サービスでは、「JAPAN CULTURE」をはじめ、「抹茶」「鍔(つば)」といった具体的な日本の産品、工芸品の名称が検索キーワードとして登場し、検索数は年々増えている。検索ユーザーは、アメリカ人やイギリス人、オーストラリア人が多い。「eBay(イーベイ)の利用者層でも大きなボリュームを占めるため、寄与できるのではないか」(岡田氏)

「着物を羽織る」?
買い手の描く利用シーン

8月に立ち上がった「小売・製造業者 海外展開支援プロジェクト」では、まず京都専用ページをeBay上に設けた。プレローンチ状態の9月時点でも、ブランド品や、アニメコンテンツ商品と比べて、複数商品の閲覧数が多く、回遊率が高いという。

京都専用ページは、伝統工芸品にまつわる背景や生産法、素材のよさ ...

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