店舗での作業負担を軽減する一手として期待が寄せられるRFID(電子タグ)。日本チェーンドラッグストア協会はことし2月、ドラッグストア3店舗でRFIDの実証実験を行った。その成果と普及に向けた課題について、話を聞いた。

「ツルハドラッグ目黒中根店」で納品された商品を検品するようす。
RFIDの効果実証 一方で普及への課題も
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は2月12日~28日、「ウエルシア千代田御茶ノ水店」「ココカラファイン清澄白河店」「ツルハドラッグ目黒中根店」の3店舗で、ドラッグストア業界初となる大規模なRFID(電子タグ)の実証実験を行った。
実験は、JACDSが掲げる「ドラッグストア市場2025年10兆円産業化3万店」の実現に向けた一歩である。この目標は、経済産業省とJACDSが共同で策定した「ドラッグストアスマート化宣言」に基づくものだ。
深刻化する人手不足の中、3万店時代に対応した高効率な店舗運営によって、従業員を単純作業から解放し、消費者へきめ細やかなサービス実施と専門性強化の両立を目指す。
実験では、「検品・棚卸」「レジ精算」と、その読み取り精度を検証した。従来通りの手作業とRFID活用の両方を実施して、作業時間について比較したところ、「検品」は77%~81%、「棚卸」は80%の時間短縮を実証できた …