ミーム誕生の2日後に“エッホエッホ”投稿 ほっかほっか亭の超高速プロモはどう生まれたのか

公開日:2025年6月30日

  • 飯沼俊彦氏(ほっかほっか亭)

SNSマーケティングでは、トレンドを捉えた投稿が大きな反響を呼ぶことも少なくない。中でもミームの活用は、若年層を中心に効果的なアプローチ手法として注目されている。本記事では、メンフクロウが走る“エッホエッホ”ミームを活用した投稿で大きな話題を呼んだほっかほっか亭のSNS戦略について、取締役の飯沼俊彦氏に取材。“爆速”と評された意思決定のプロセスからリスク管理、そして若い世代の感性を信じることの重要性など、SNSマーケティングの成功の鍵となる要素を語った。

2025年春、メンフクロウが走っているように見える1枚の画像から生まれた、通称「エッホエッホミーム」。SNSユーザーがその画像に「エッホエッホ」などの効果音を添えて投稿したことで一気に拡散され、キャラクターから企業まで、幅広いアカウントが便乗。一部の投稿は数万インプレッションを記録するなど、Xを中心に一大トレンドとなった。

なかでも、いち早くこのムーブメントに乗ったのが、持ち帰り弁当チェーンを全国に展開するほっかほっか亭だ。企業アカウントの中でも特に素早い対応が注目され、SNS上で大きな反響を呼んだ。同社取締役の飯沼俊彦氏によると、この投稿は独自のSNS戦略が功を奏した結果だという。

「当社のSNS戦略で獲得したいパーセプションは、『誠実さ』『接しやすさ...

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ミーム・マーケティング戦略と実践

SNSを起点とする情報の流れはますます加速し、今日バズったものが明日には忘れ去られる時代に突入しています。生活者の関心は「今」に集中し、ブランドやプロモーションにおいても「トレンドに乗れるかどうか」が話題化の成否を左右するようにもなってきました。本特集では、ネットミームやSNSで生まれるトレンドを瞬時に捉え、巧みにプロモーションへと昇華させて話題を呼ぶ「ミーム・マーケティング」に注目。単なる“ノリ”ではなく、明確な意図を持って仕掛け、成果へとつなげている事例や、その裏側にある体制・判断・設計思想を深堀して紹介します。さらに、共感による拡散のメカニズム、炎上リスクへの備え、そして現場でトレンドと向き合うSNSの“中の人” たちのリアルな声を通じて、ミーム・マーケティングという手法の本質に迫ります。SNSとともに変化する生活者の感情や行動、そのスピードを武器にするのはチャンスか、リスクか─。販促・マーケティング担当者が“今”の空気を企画に取り込むためのヒントを探ります。

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