不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」などを手がけるLIFULLは2025年2月、アイドルグループ・CUTIE STREETと「すしざんまい」の社長を起用するという異色のコラボレーション企画を展開した。そのユニークな組み合わせと、SNSを中心に拡散していく仕掛けが若年層に刺さり、大きな話題に。施策の舞台裏と、ミームやトレンドを活用したマーケティングの工夫について、同社の橋本勝洋氏に話を聞いた。
不動産業界において、新生活の準備が本格化する1月から3月は、年間で最も物件の動きが活発になる繁忙期となる。このタイミングに合わせ、LIFULLが展開したのが、「物件鮮度」をテーマとした異色のプロモーションだ。人気急上昇中のアイドルグループ・CUTIE STREETと、「すしざんまい」の木村社長を起用した大胆な組み合わせが話題を集めた。
背景にあるのは、不動産ポータルサイトに長年存在する「おとり物件」問題だ。不動産業界では、契約済みの物件が情報更新の遅れによって掲載され続け、利用者が誤って問い合わせてしまうケースが後を絶たない。そこでLIFULL HOME'Sでは、不動産ポータルサイト上に掲載されている賃貸物件のうち、実際に募集中の物件が占める割合を「物件鮮度」とし...