2009年から毎年11月11日、中国のネット大手アリババグループが開催を続けてきたセールはことし、流通総額が昨年比32%増の約1兆9400億円(1207億人民元)という数値を叩き出した。一企業のイベントが、米国全体のサイバーマンデーも圧倒する規模となっている。

「独身の日」1位はユニクロ セールで日本の越境EC健闘
中国のネット大手アリババが仕かけるセールイベント「グローバル・ショッピング・フェスティバル」が、約2兆円近い流通総額を叩き出した。
2009年から毎年11月11日、中国の「独身の日」に開催を続けてきたセールはことし、昨年比32%増の流通総額、約1兆9400億円(1207億人民元)に。この規模は、楽天の2015年度「国内EC流通総額」の7割以上に相当する。アリババの発表する流通総額は、アリババによる中国内外の小売市場で、決済サービス「Alipay(アリペイ、支付宝)」による注文総額を指す。輸送費込み(適用可能な地域)。
1億人民元到達まで、開始からおよそ40秒。1億人民元(約16億円)を突破、100億人民元(約1600億円)に達するまでにかかった時間は6分58秒だったという。昨年は100億人民元まで12分28秒だった。
11月11日のこの一大セールは、もはや中国国内だけではなく、世界的なイベントに成長している。国際ブランドを購入した人は、全体の37%。国際ブランドの流通総額に占める割合は27%を占める。同日に1品以上を売った国際ブランドの数は、1万4943に上る。
国境をまたいで販売した諸国の中で、ことし最も売り上げをあげた国は、日本。次いで2位アメリカ、3位韓国、4位オーストラリア、5位ドイツと続く。
ファッションカテゴリーでトップの売り上げを見せたのはユニクロ。開始後2分53秒で売上高が1億人民元(約16億円)を突破し、ブランド別では、ことし最速で1億元を突破した企業だった。
同社は、対話アプリ「WeChat(微信)」でクーポンを配信。11月11日のオンライン販売だけでなく、店舗でも同日に使える50%引きのクーポン券を配ったり、終了後も、「11月11日を見逃してしまった方に、感謝祭向けのクーポンを当てよう!」といった通知を流したりしている。
日本でほかに人気だったのは …