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人が動く「瞬間」の設計

熱量の高いファンを振り向かせる コラボにおける特典の鉄則

  • 杉浦 充氏(ADKマーケティング・ソリューションズ)

近年、増加するキャラクターコンテンツとのコラボレーション。しかし、増加しているがゆえに、ファンを振り向かせるための仕組みづくりは重要になっている。ここでは、コラボでも重要になるインセンティブ(特典)について解説する。

昨今、アニメや漫画といったコンテンツ(キャラクター)とのコラボレーションが特に増えている印象です。その背景には、2020年から続く『鬼滅の刃』ブームと、それに伴って実施された様々な企業と『鬼滅の刃』とのコラボがあるかと思います。私はADKという広告会社のプロモーションプランナーとして、今までに20種類以上のコンテンツを活用したプロモーションに関わってきていますが、改めて“コンテンツのパワーを借りる”というコンテンツコラボへの注目が大きくなっているように感じます。

コンテンツとコラボをするメリット

コンテンツとコラボをするメリットは、「コラボするコンテンツのファンを、商品に振り向かせることができる」ということにあります。商品には興味がないが、コンテンツには興味がある⋯⋯そういったユーザーを振り向かせることができます。プロモーションを考案する際、認知度・好意度・購買意向といった様々な指標を考えますが、コンテンツに対する熱量が高い分、特に「購買意向」に対して影響を与える手法として使われていることが多いかと思います。

ファンを振り向かせるという観点で、本特集のテーマである「インセンティブ」の有無は重要です。特にコンテンツとのコラボであれば、インセンティブがあることで購買意向やキャンペーンへの参加意向が上がるため、インセンティブ制作はほぼ必須条件とも言えるかと思います。特に「コアファン」と呼ばれる熱量の高いファンを動かすことがポイントであり、彼らが動くことで購買数(購買単価)やキャンペーン参加数が大きく変動します。

2種類のインセンティブ

コンテンツを活用したインセンティブの種類としては、大きく2種類に分けられます。

パターン1
イラストを活用するインセンティブ

コンテンツコラボにおけるインセンティブ制作において最も多いパターンかと思います。商品の購入特典であったり、店舗への来店特典として使われることが多く、個数としても大量に制作する必要があるため、(既存の)イラストを活用している形です。具体的な例としては、くら寿司×『鬼滅の刃』のコラボにおける「オリジナルクリアファイル(全9種)」があります。

税込2,000円の会計ごとにオリジナルクリアファイルをプレゼントし、コラボ期間中の売上は国内での過去最高を更新したとされています。このインセンティブが秀逸なのは、“全9種のクリアファイルの背景が繋がる”という点にあり、「全9種を揃えたい(≒背景を繋げたい)」というファンが何度も店舗に来店したと考えられます。

パターン2
完全オリジナルで制作するインセンティブ

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人が動く「瞬間」の設計

このコロナ禍の中、「買う」という行為には意味が求められるようになりました。消費者の財布の紐は固くなり、何かにお金を支払うことに対して合理的な理由が求められるようになってきているのです。そういった状況下に役立つ考え方として、商品・サービスを大きく変えずに買う動機をつくり出す「インセンティブ」施策に焦点を当てます。買って体験してもらえれば満足してもらえるが、買ってもらうまでのハードルが高い商品・サービスにおすすめです。ポイント、クーポン、おまけなど、ただ値引きをするだけにならない、リピートまでつなげる人が動く瞬間の設計方法についてまとめていきます。

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