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訪日販促と地方創生の交差点

構想10年のスターバックス新店舗 世界初の試みで京都の魅力を発信

6月30日にオープンした「スターバックス コーヒー 京都二寧坂(にねんざか)ヤサカ茶屋店」が話題だ。のれんがけの外観と座敷のある内装はスターバックス店舗として世界初の試み。スターバックス コーヒー ジャパンで広報を担当する田中有紀氏に、10年の歳月をかけて実現した新店舗について聞いた。

──オープン当初の反響はいかがでしたか。

「京都二寧坂(にねんざか)ヤサカ茶屋店」は、伝統的な日本文化を感じられる新しい形の店舗として、オープン前からソーシャル含めた多くのメディアで取り上げられました。京都という土地のブランド力もあって海外にも情報が拡散され、海外からの口コミで訪れた方もいるほどです。

店舗は世界遺産の清水寺へと続く二寧坂に位置しており、地域の景観維持向上ために設けたまちのルールがいくつかあって、通常とは異なったオペレーションもあります。たとえば、外に行列を作ることはできません。そこで店舗内にスペースを設けて、店内の雰囲気を楽しみながらお待ちいただけるように工夫しています。

しかしそのスペースにも収まりきらない場合は「また改めてお越しください」とお断りをしなくてはいけません。「近くの観光地を見た後にまた休みにいらしてください」などとお客さまに合わせて言葉を選んでお詫びするようスタッフとも連動しています。このように、機械的なマニュアル接客をせず、臨機応変なおもてなしをするのはスターバックス全店に共通する精神です。

「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」は築100年を超える2階建ての伝統的な日本家屋を使用しており、ここにしかない空間と時間があります。そんな場所だからこそ、時間を気にせずコーヒーをゆっくりと味わい、唯一無二の体験を楽しんでいただきたいのです。

そのためにもあえて贅沢に空間を利用していただくよう心がけ、サービスのクオリティ維持を大切にしています。お客さまによりよい体験を提供するためにも、コミュニケーションの質・量のバランスには気を配り、店舗や京都の営業担当者とも密に連動しながら店舗のローンチをむかえました。

カウンターをはじめとする光と庭から入る光により店内が照らされるよう、空間設計を施している。オープン当初からの反響は大きく、海外での口コミにより訪れた人もいるという。

──店舗設計はどのような工夫をしているのでしょうか。

「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」は明治時代に建築された日本家屋です。その主屋と大塀は「産寧坂伝統的建造物群保存地区保存計画」において伝統的建造物に指定されているほど貴重なもので、大塀は二寧坂沿いでは唯一当時のまま残る建造物 ...

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訪日外国人客市場が拡大を続け、企業は一層の訪日客対応に迫られています。今号では、実際の外国人の目には日本企業のサービスがどのように映っているのか、また、急務となりそうなムスリム対応に焦点をあてました。一方、訪日客に魅力的に映るのは、やはり地域の個性あふれるお店。まず国内で輝くことが集客には欠かせません。地域創生のヒントを探りつつ、訪日対応との相乗効果で成果を出していくこと。それが、これから私たちが目ざすべきことではないでしょうか。

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