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多様な消費者に伝わる店頭・デジタル コミュニケーション

多様な人に伝えるために「変身する」他者発想法

多様な顧客を意識した場合に店頭ツールはどのような点に注意して制作すると良いのだろうか。ここでは文化や言語、国籍、障害の有無に関わらずに施設や情報を設計する「ユニバーサルデザイン」から学ぶ発想法について紹介する。

文化や言語、国籍、障害の有無に関わらずに施設や情報を設計する「ユニバーサルデザイン」

重要なのは「自分が見ていることがすべてではない」ということ

長年、ユニバーサルデザインの研究や制作にかかわってきた。その領域は、文字、グラフィックから店舗、病院、高齢者施設の設計やデザインまで多岐にわたるが、常に多様なユーザーのことを意識し、その人に配慮したデザインであるかどうか、多様な人を対象とした学術的な研究で実証実験を繰り返し、その有効性を検証しデザインをするというプロセスを経て制作した。

多様なユーザーは、あるときは視覚障害者であったり、あるときはケガをした入院患者であったり、はたまた日本語を話さない外国人であったりとさまざまだ。多様な人に配慮するのは簡単なことでなく、学術的な実験は誰にでもできるものではない。そのため、もっと誰にでもできる方法を探してきましたが、その方法を『いい考えがやってくる』(日本経済新聞出版社)にまとめましたので、ここでは、そのエッセンスを紹介する。

「変身する」他者発想法とは、自分ではない、誰か別の人になりきること、すなわち「変身」することでその人が見ている景色や、感じることなどを、「自分のこと」としてとらえることで「他者」による「いい考え」を自分が生み出す発想法だ。

1つの例を紹介しよう。アメリカを代表するデザインファーム、IDEOが「患者のための病院」をデザインするために彼らが最初に実施したのが、患者の頭にビデオカメラを取りつけることだった。患者が病院で何をしているのか、その行動を知るためだ。週間、ビデオを装着してもらったあと、スタッフ全員で録画した映像を見て驚いた。なぜならそこには、天井しか映っていなかったからだ。

患者はベッドに寝たきりで動けなかったので、天井しか見ることできなかったのだ。そこで「患者のための病院」をデザインするという使命を持った彼らは、スタッフ全員が集まり、新たなアイデアを生み出した。それは、「天井をデザインする」というアイデアだった。患者が、白く無機質な天井を眺めるのではなく、色や線、イラストでデザインされた天井で、少しでもリラックスできたり、退屈を紛らわせるようなものを考えた ...

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