森永製菓のデザートアイス「ザ・クレープ」が2025年9月に展開した「金曜日に幸せひろげるプロジェクト」は、商品そのものを大きく変えることなく、“売り方”の視点を少し変えることで価値を再定義した取り組みだ。その起点となったのは、購買データから見えてきた事実と、そこから導かれた小さな視点転換だった。本プロジェクトを担当した同社のマーケティング本部 冷菓マーケティング部の堀江玲奈氏に話を聞いた。
コンビニエンスストアのような非計画購買が中心の売り場では、価格や機能以上に、納得感が購買の選択を左右する。だからこそ、商品そのものを大きく変えなくても、伝え方や切り口を変えるだけで、見え方が大きく変わることがある。
森永製菓のデザートアイス「ザ・クレープ」が展開した「金曜日に幸せひろげるプロジェクト」は、まさにその一例だ。着目したのは、味でも価格でもなく、「曜日」だった。
“金曜日に売れている”という事実から始まった企画
プロジェクトの起点は、コンビニ業態における曜日別購買データの分析だった。同社の堀江玲奈氏は、当時をこう振り返る。
「社内では以前から『ザ・クレープは“ごほうび需要”で支持されている』という感覚がありましたが、明確に言語化はできていませんでした」(堀江氏)。
そこで仮説を確かめるため、実際の曜日別の購入金額を確認したところ、「ザ・クレープは金曜日に特に売れている」と...

