プロモーションの手法が増え続ける一方で、「何に予算を割けば成果につながるのか」は、かえって見えにくくなっている。日清食品ダイレクトマーケティングが重視するのは、施策や手法そのものではなく、生活者の「マインドシェア」に入り込めているかどうかだ。価格訴求だけでは生活者を動かしにくい時代に、いま注力すべきプロモーションとは何か。佐藤真有美社長に、その考え方を聞いた。
日清食品ダイレクトマーケティングは、2025年4月に日清食品のEC事業部門を分社化して設立された。日清食品グループの直営オンラインストアを軸に、即席麺や通販限定商品、サプリメント、美容商材などを展開している。現在は、通販・D2C領域を担う会社として、顧客との直接的な接点づくりに取り組んでいる。
同社の社長で、約10年ダイレクトマーケティングやECに関わってきた佐藤真有美氏も、マス広告だけでは人も商品も動きにくくなっていることを実感しているという。
「動かなくなったのは、マス広告だけでなく、Web広告も同じです。商品の魅力を伝え、興味を持ってもらい、ニーズに合えば買ってもらう─。広告の目的はそれほど変わらないものの、従来のやり方だけでは、以前ほど購買行動につながらなくなっています」(佐藤氏)。
佐藤氏によると、この現象の背景にあるのは、物価高や実質賃金の伸び悩みによる、生活者の節約志向の高まりだ。以前であれば、「なんとなく良さそう」と感じて始めた定期購入を、そのまま継続する...


