Droga5 Tokyo, part of Accenture Song
Senior Brand Strategist
青木 悠氏
三重県出身。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科修了。BIOTOPE、I&CO を経てDroga5 Tokyoに参画。
WORK:幅広い業界に対して、ビジネス・ブランド戦略からクリエイティブ・コミュニケーションまで統合的なストラテジックプランニングを担当。
➤ モノが売れにくい今をどう捉えるか
モノが売れにくくなっているとは思いません。今もバズや流行りが絶えず生まれ、良くも悪くも日々消費されていると思います。ただ、生活者が目的や気分に応じて“買う場所”を使い分けるのが上手になっているように感じます。よいものが気軽に買える時代だから、よいものだったらどこでもいい。だからこそ、「なぜここでこれを買うのか」「これを買ったらどんな気分になれるのか」という意味をつくることが重要になっていると感じます。
➤ 今の生活者の消費スタイル
情報やモノがあふれる中で、全てを比較・検討すること自体に疲れが生まれていると感じます。生活者は「買うべきか悩む」というより、選択肢を眺めているうちに何が欲しかったのかわからなくなり、離脱してしまうのではないでしょうか。その中での一方的なコミュニケーションは、時にノイズとして受け取られてしまいます。重要なのは、フラットに見て本当によいものであることに加え、生活者一人ひとりの関心や文脈に寄り添い、「自分にとってよさそう」と感じられるストーリーを提示することです。
➤ 「CM」に代わる注目手法
商品の価値を、サービスや体験を通じて感じてもらうことを意識しています。若年層はCM自体が嫌いなのではなく、見ていたコンテンツに関係のない情報が一方的に割り込んでくることに違和感を覚えているのだと思います。だからこそ、生活の流れを止めず、日常の行動そのものがブランドとの接点になるような体験設計が重要。日常の延長線上で触れられるタンジブルなアクションとして価値を提示することで、言葉だけでは伝わらない価値が体験として語られ、広がっていく設計を重視しています。
➤ 10年後、20年後、どうなりたいか
多くの組織やモノ、サービスには、まだ言語化されていない価値や、使いきれていないポテンシャルが眠っています。それらの本質的な価値を見極め、捉え方を少し変えるだけで、事業や体験、行動の選択肢はもっと広がるはず。10年後、20年後、ますます多くの仕事にAIが導入されていく中で、AIには読み解くことができない、組織や人の内側にある思いや背景を汲み取り、社会のニーズと結びつけながら、可能性を事業や体験として世の中へと広げていきたいです。
➤ これからの広告業界を盛り上げるために
U35世代は、テレビCM・マスメディア中心の時代と、スマホの普及によって個人が発信し、つながれる時代の両方を経験してきた世代です。そのため、どちらにも共感することができます。これからは、ブランドと生活者の関係がより深まり、ブランドを起点に人と人がつながるコミュニティが生まれていく時代になるはず。だからこそ...


