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コロナ禍でも常連客をつくる

三軒茶屋エリアで話題の居酒屋 常連客を増やし4店舗に拡大

三軒茶屋で20席程度の小規模居酒屋を4店舗運営し、コロナ禍でも坪月商50万円以上をたたき出している2TAPS。多くの常連客に愛される秘密は、丁寧な接客にあった。

三軒茶屋はハシゴ酒が多い街

──河内さんはアパレル業界出身ですね。飲食業の2TAPSを開業したきっかけを教えてください。

元々接客が好きでアパレルの世界に入りました。でも、管理職になって現場を離れてしまい、毎日会社でパソコンに向かってメールを打ち、予算を立てる日々に。そこで、以前から興味のあった飲食に挑戦しようと決めました。26歳から和食店で修業を始め、2014年12月には、東京・三軒茶屋に「三茶呑場マルコ」を開業しました。

開業時には、「お客さまが流動的に動き、人と人との交流が生まれる“商店街”の中にお店をつくりたい」という思いがありました。そこで、居住区と飲食の商圏地区が混在している三軒茶屋の商店街に出店。個人的によくお酒を飲みに来ていたエリアでもあり、愛着もあったんです。

このエリアの地域特性としては、夜に飲食される方の年齢層が20代〜60代と幅広く、回遊性が高いことが挙げられると思います。要因としては飲食店が多いこともありますが、飲酒比率がかなり高く、2〜3軒をハシゴする方も多いようです。

常連客の声から昼営業も実施

──現在は、三軒茶屋に4店舗を展開しています。なぜ同じ街で展開したのですか。

結果的にそうなった、というのが正しいかもしれません。「三茶呑場マルコ」を開業した後、ありがたいことにお客さまが入れないことが増えたので2017年9月に「ニューマルコ」をオープンしました。立地が近いことが相乗効果を生んだのか、それでも入れないことがあり2018年11月に立ち飲み業態で「コマル」を開店。そして、2020年の6月11日に、昼営業も行う「食堂かど。」をオープンしました。

「食堂かど。」以外は、駅から徒歩5分以上離れた場所。お客さまは、通りすがりではなく、店に訪れることを目的にして来てくださることが多いんです。近隣に住んでいる方と、遠方から来られる方が半々ぐらいでいらっしゃいますが、何度も足を運んでくれる常連の方が多いのが特徴です。だからこそ、同じエリアで何店舗も出店することができています。

メインターゲットとしているのは、飲食に対する感度の高い20〜30代の女性です。ただ、お客さまから「女性比率が高くて男性が入りづらい」という声があり、3店舗目の「コマル」は立ち飲み屋にしました。実際、ここは男性比率が高くなっています。

このように、当社は何度も通っていただいているお客さまの声で成長してきました。実は、「食堂かど。」の出店のきっかけも常連のお客さまからの声でした。創業から5年が経ち、常連客の方の中にも妊娠や出産をされた方や住まいが遠くなってしまった方など、環境の変化で通えなくなる方が出てきたのです。そこで、こうした方々の「昼間しか外食に出られなくなってしまったけれど行きたい」という声に応えるために、ランチやカフェの営業も行う店舗をつくりました。

──それが功を奏し、シニア層の新たな常連づくりにも成功しています。

そうですね。三軒茶屋は元々シニア層の方も多い地域ですが、今まで接点を持つことができていなかったそれらの方々の来店やテイクアウトが増えました。昼の来店で食事の味や店の雰囲気を気に入ってくださり、夜も利用していただけるようになった方もいます...

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