主要事業の売却後 ブランドをどう再構築する?

公開日:2026年9月30日

  • 神戸屋

2023年に包装パン事業を売却し、経営資源を直営・冷凍生地事業に集中させた神戸屋。100年先を見据えた同社は2026年、自社のDNAである「Be Playful」を掲げ、ブランドの再構築に着手した。単なるデザインの刷新だけでなく、14に及ぶ店舗ブランドを再編し現場のデザイン自走化までを目指している。

神戸屋が新たに掲げたステートメント「Be Playful」に込めた想いを表現したポスター。

業界の構造変化が生んだ危機感

神戸屋は2023年、売上高の約7割を占めていた包装パンの製造販売事業を売却。「神戸屋キッチン」「フレッシュベーカリー神戸屋」などの店舗直営事業と冷凍生地事業に経営資源を集中させるという大きな決断を下した。背景には、現在国内の包装パン市場で多くのシェアを占める上位企業の存在もある。神戸屋の代表取締役社長桐山晋さんは決断の経緯をこう語る。「包装パン事業は生産性をいかに向上させていくかという戦い。ある程度の企業規模がないと、その中で勝ち続けることはできません。当社の100年後を考えたときに、そして社員を守っていくために最善の選択肢は何なのか。事業ポートフォリオを慎重に見直した結果、事業譲渡という選択をしました」。

現在の神戸屋の主力は、店舗直営事業と冷凍生地事業。その中で改めて目を向けたのが、「神戸屋」というブランドだ。同社は1936年に直営店をオープン。75年にレストラン事業を、89年にフレッシュベーカリー事業をスタートさせ、今では関西や関東を中心に全53(2026年9月末時点)の直営店を運営している。社名を冠した直営店舗の展開規模、そして店舗を通じた消費者とのリアルな接点の深さは他のメーカーと一線を画す強みだ。

「元々当社の創業者は、単にパンを売るのではなく、。直営事業を始めたのもそのひとつと言えるでしょう。その原点に立ち返り、神戸屋ブランド食文化を開拓して社会を豊かにしたいという強い思いを持っていましたを改めて見直していくことに。まず第一歩として社内で、創業者の...

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