地域の「共助の輪」を広げる新企業ビジョン

公開日:2026年9月30日

  • 兵庫ヤクルト販売

約500人の「ヤクルトレディ」が所属し、兵庫県内でヤクルト商品を展開する兵庫ヤクルト販売。創立70周年を迎えた今年、同社はビジョン・ミッション・バリューの刷新を行った。背景にあるのは、訪問活動が持つ「孤独・孤立予防」という価値の再発見。現場へのヒアリングから「ほっとかへん。」という生きた言葉を抽出し、企業価値の再定義に至ったプロセスを辿る。

兵庫ヤクルト販売の新ビジョン「ほっとかへん。」とそのボディコピー。社内や各ヤクルト販売ステーションにてポスターを掲示している。

創立70年目の“原点回帰”

今回新たに制定されたビジョンは「ほっとかへん。」、そしてミッションは「予防を、希望に。」。そこにはどんな意図があるのか。

兵庫ヤクルト販売が2006年の創立50周年のタイミングから掲げてきたビジョンは「健康お役立ちおもてなし企業」というものだった。1995年の阪神・淡路大震災後に業績が低迷し、利益を追求する経営に力が注がれるなかで、前社長が「会社を育ててくれた地域やお客さまに感謝と恩返しをすべき」と方針を転換した歴史を持つ。

その息子である阿部恭大さんが同社の代表取締役社長に就任したのは2023年のことだった。ビジョン改定の背景をこう説明する。「旧ビジョンは、社員やヤクルトレディの意識をガラリと変え、会社の雰囲気を劇的に良くしてくれた大切な言葉でした。ただ私が代表に就任した際、先代(現・会長)から『社長が代わったのだから自分の言葉で経営理念を考えた方がいい』と言われたんです。最初は20年続いた歴史を引き継ぐことが自分の役割だと思っていましたが、社内外で発信を重ねるにつれ、先代の言葉を“借りて”話して...

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