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ブランドの魅力を発信する空間・体験のデザイン

メーカーの愛情が詰まったお菓子のワンダーランド

カルビーがロングセラーのお菓子にフォーカスしたショップ「Yesterday's tomorrow(イェスタディズ・トゥモロー)」をルミネエスト新宿にオープンした。特色は、自社商品だけでなく、他社商品も取り扱っている点だ。なぜ、カルビーは他社のお菓子も並べる店舗を作ったのだろうか。

「Yesterday's tomorrow」。新宿のルミネエストB1Fの婦人服売り場の一角にある。天井にはポテトチップスモチーフのシャンデリアが。

ロングセラーお菓子のよさにもう一度目を向けてもらいたい

カルビーは昨年10月、ルミネエスト新宿に「Yesterday's tomorrow」(以下 イエトモ)をオープンした。このショップでは、自社商品だけでなく、森永乳業やギンビス、地域のお菓子メーカーなど、全国約150社のロングセラーお菓子を販売している。普通の店舗には売っていない限定品や、お菓子をモチーフにした文房具などの雑貨や、できたてのお菓子が食べられるキッチンもある。まさにお菓子のワンダーランドだ。

カルビー 事業開発本部 BtoC 事業部 商品課長の川崎奈緒さんは、イエトモを企画した背景について、次のように話す。「ロングセラーのお菓子は、スーパーの店頭では価格競争にさらされ、コンビニの店頭では新商品に棚を取られ、そもそも店頭に並ばないという課題があります。でも、ロングセラー商品は食べるとやっぱりおいしいし、昔からのファンもたくさんいるんです。そこで、もしロングセラー商品だけを取り扱うお店があったら、お客さんにも楽しんでいただけて、他メーカーにも賛同いただけるんじゃないかと考えたんです」。

他社商品も合わせて陳列するアイデアのヒントになったのは、カルビーに届いたある消費者の声だった。「ロングセラー商品が店頭に並んでいない状況に対して、『どこに行ったら買えるんですか?』と聞かれることがありました。この状況は弊社に限ったことではなく、ロングセラー商品を抱えているお菓子メーカーはどこも同じではないかと思ったんです」。コンセプトは、"これまでにない"価値ではなく、"ずっとそばにあった"価値に再度目を向けるということ。社内で提案したところ、ロングセラーそのものの価値にフォーカスしたショップという視点は新しい、やってみたらとポジティブな反応が返ってきたという。

地域のロングセラーお菓子コーナー。ローカルでしか買えないものも扱っている。

壁や柱に描かれたコピーはカルビー社員も考えている。

他お菓子メーカーに直接営業 120社が協力してくれた

ショップの構想を固めていくにあたって、川崎さんたちはアートディレクターの佐藤卓さんに相談に行ったという。 …

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