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ブランドの魅力を発信する空間・体験のデザイン

紅茶ならではの上質な休息を体感するカフェ

昨年10月、代官山に午後の紅茶のコンセプトショップがオープンした。紅茶をモチーフにしたライトや紅茶色の壁など、空間全体に紅茶らしさやフォトジェニックな要素が散りばめられた空間になっている。

「Milk.Black.Lemon.By GOGO NO KOCHA」キービジュアル

紅茶市場全体の活性化を狙う「午後の紅茶」のコンセプトショップ

キリンビバレッジがオープンした「Milk.Black.Lemon.By GOGO NO KOCHA」のテーマは「Good rest with Tea.紅茶で上質な休息を。」。紅茶を飲みながら休息を楽しむイギリス生まれのスタイルを、今の時代に合った形で提供するために、期間限定のコンセプトショップとしてスタートした。

リアル店舗の運営をはじめた理由を、キリンビバレッジ マーケティング本部 マーケティング部の東桃子さんは次のように話す。「午後の紅茶ブランドは8年連続で売上が伸びていますが、紅茶市場全体を見ると、近年は伸び悩んでいます。そのため弊社のブランドだけでなく、市場全体を活性していきたいと思いました」。活性化のためには紅茶への関与が低い人にも紅茶の魅力を伝える場が必要と考えたという。

コンセプトショップの構想を考える上でキーになったのは、午後の紅茶の提供価値を表す「紅茶で上質な休息を。」という言葉だった。

「現在、働き方改革に注目が集まり、いかに上手に休みを取るかが話題になっていますが、私たちは紅茶にしか提供できない休息があると思っています。コーヒーは頑張ろうと鼓舞する、炭酸はスカッと喝を入れて気分転換するというイメージがありますが、紅茶は優しく寄り添ってほっと落ち着かせてくれる存在です。そういう紅茶ならではの価値は、紅茶に興味がない方にいくらマス広告で発信しても、なかなか直接的に伝わるものではありません。ならば、リアルに体験していただくことが一番いいのではないかと考えました」。

店内の様子

表向きは“おしゃれで上質なカフェ” 紅茶の魅力を自ら発見する空間に

実際にコンセプトショップをつくっていく段階では、「午後の紅茶」というブランド名を前面に押し出すのではなく、上質な休息を体験できるオシャレなカフェという位置づけにこだわった。最初から午後の紅茶の名前を打ち出すと、ブランドのファンにターゲットを狭めてしまう。紅茶に興味のない人も来場してくれ、紅茶の魅力に触れてもらう工夫が必要だった。

例えば、ショップで出す紅茶の茶葉は午後の紅茶レギュラーシリーズのストレートティー、ミルクティー、レモンティーでそれぞれ使用している「ディンブラ茶葉、キャンディ茶葉、ヌワラエリア茶葉」だが、紅茶に詳しくない人が簡単に注文できるように「リラックス、ハッピー、リフレッシュ」と茶葉に合った休息気分で選べるようになっている。

また、フードでも紅茶の新たな魅力を引き出すことにこだわった。「フードは全てチーズを使っています。紅茶ポリフェノールが口の中をさっぱりさせてくれるため、ヨーロッパではチーズと紅茶の組み合わせは主流なんです。メニューでは、それぞれのフードとベストペアリングの紅茶の飲み方を併記し、フードから興味を持ったお客さまにも、紅茶とフードの新しい体験を発見してもらえるようにしました」。

また、来店者が自ら紅茶の魅力を発見し、ついSNSに投稿したくなる仕掛けを店の中に散りばめている。店内を見わたすと、壁のランプは全て紅茶のグラスがモチーフになっている …

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ポップアップストアや期間限定店舗など、メーカーを中心としたブランドが、リアルな空間を新たに持つケースが増えている。「午後の紅茶」は代官山で紅茶とフードを楽しめるカフェをオープンし、味の素冷凍食品は日本式餃子の専門店を赤坂にオープンした。集英社の『週刊プレイボーイ』は、新宿歌舞伎町にグラビアアイドルと飲める酒場をオープンし、盛り上がりを見せている。なぜ、いま各社がこぞってリアル店舗の運営に乗り出しているのか。本特集では、各社にその狙いと共に、ブランドや商品をリアルな店舗での体験に置き換えていくための方法を聞いた。

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