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越境クリエイターの働き方

凝り固まった価値観に問題提起するビジョニングカンパニー

「20世紀をぶち壊し、世の中をアップデートする。」をビジョンに掲げ、デジタル施策から協会団体の立ち上げ、選挙関連のキャンペーン、自社プロダクトの開発まで幅広く手がけるNEWPEACE。「クリエイティブワークと事業の境目はどんどんなくなっていく」と代表の高木新平さんは話す。その意味するところとは。

高木新平(たかぎ・しんぺい)
1987年富山生まれ。早稲田大学卒業後、博報堂を経て独立。「よるヒルズ」や「リバ邸」などコンセプト型シェアハウスを立ち上げ、またネット選挙運動解禁を実現した「ONE VOICE CAMPAIGN」などを主導。2014年NEWPEACEを創業、代表に就任。

2025年までに50個のビジョンを世に送り出す

「NEWPEACEはブランディングではなく、『ビジョニング』を行う会社です」と同社CEO/クリエイティブディレクターの高木新平さんは話す。同社がビジョニングカンパニーを名乗る理由は、いち企業の単位を超えて、ジャンルやマーケット全体への注目を高めたり、盛り上げることを仕事の領域としているからだ。

例えば、2年前にDeNAが自動車業界へ参入した際には、「モータリゼーション2.0」のキーワードを掲げ、高齢化した過疎地域を自動運転が救うストーリーを提案した。クルマではなく社会から語ることで多くの賛同を集め、同時にさまざまな地域で実証実験を行うことで、法整備・ロビイングを前進させた。ここからクロネコヤマトと協業した次世代物流プロジェクト「自動運転宅配 ロボネコヤマト」が始まるなど、自動車業界全体に新たな"ビジョン"を投げかけた。

「最初は、自動運転をわかりやすく伝えるムービーを作ってほしいというお話でした。でも、自動運転を説明するムービーはGoogleなど先行する企業が既に作っています。今からそれを作るより、なぜ社会にとって自動運転が必要なのかを示すムービーを作りましょうと始まった仕事です。そうして"社会ごと化"した方が、最終的にSNSでも見られるからです。最近では、『介護』のネーミングをどう新しくしてイメージを変えていくかや、卓球を2020年までにメジャースポーツにすることに取り組んでいます。新しい価値観を世の中といかに握手させるかが僕の仕事だと思っているので、エグゼキューションは必ずしも自分で手がけなくても構いません」。

そんなNEWPEACEでは、会社の目標を売上数字ではなく、世に送り出したビジョンの数に設定している。「社会の古い価値観をアップデートするようなビジョンを、2025年までに世の中に50個つくることを目標にしています。クライアントワークが35個、自社事業で15個ぐらいのイメージです。それだけの数のビジョンを送り出せたら、古い20世紀をぶち壊せるんじゃないかと思っています。そうしたら、この会社は解散してもいいくらいです」 …

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越境クリエイターの働き方

「人生100年時代」と言われる中で、いくつになっても学び直し、新しいことにチャレンジしようという機運が高まっている。広告界に目を向ければ、身を置く場所を変えながら新しいスキルを獲得したり、異分野の経験を新たな分野に持ち込んで挑戦を続けるクリエイターの活躍が目立つ。同時に、クリエイティブ組織のあり方も変わってきた。エージェンシーやプロダクションといった従来の役割や形式にとらわれず、多様性あるメンバーが集まり、新しい役割で柔軟にクライアントをサポートしようとする会社や組織が増えている。本特集では、職種、業種の壁から国や人種まで、さまざまな境目を軽やかに超えながら活躍の場を広げる個人や組織にスポットを当て、多様な形の“越境”スタイルを紹介していく。

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