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コンセプトからヒットを生む 広告と商品デザイン

課題に挑むことで生まれた 今までにない水族館

2020年7月17日、川崎駅前の商業施設「川崎ルフロン」に「カワスイ 川崎水族館」がオープンした。日本初の既存駅前商業施設のリノベーションにより誕生した水族館で、最新の映像技術などを駆使し新たな体験を提供。また、カゼプロ、渡辺潤平さんらがネーミングから広告展開まで、コミュニケーション戦略に幅広く参画している。

CONCEPT

既存の施設内という立地を活かした
淡水魚の水族館

コンセプト設計で、課題を解決する

カワスイを企画、設計し、運営するアクア・ライブ・インベストメント。同社の代表取締役 CEO 坂野新也さんは、これまで沖縄海洋博覧会水族館をはじめ、サンシャイン水族館や葛西臨海水族園など、50年近くさまざまな水族館プロジェクトに携わってきた。起業のきっかけとなったのが、川崎ルフロンの9階と10階への水族館誘致を目指したコンペ。以前から検討を重ねてはいたが、コンペの実施が確定したことで、起業を決断。そのコンペで勝ち、今年の7月にカワスイの開業に至る。

当時提案したコンセプトは「淡水魚と水辺に棲む生きものの水族館」。「既存の商業施設に水族館が入る上での最大の課題が荷重でした」と同社 ブランド戦略室 鶴友紀子さん。

「水族館は通常数百~数千トンの水を使用しますが、それを想定した設計になっていない川崎ルフロンは、多量の水の荷重に耐えられません。そこで、水を循環させる必要がなく、海洋生物に比べて多くの水量を必要としない淡水魚や、共に水辺に棲む生きものを展示する水族館にすることを決めました。実は、鴨川シーワールド、サンシャイン水族館、すみだ水族館をはじめ多くの水族館のメインは海水魚。淡水魚がメインの水族館は珍しく差別化のポイントのひとつでもあります」。

川崎駅の目の前という立地は、近隣に商業施設やオフィスビルが連なり、アクセスも良く、夜でも人通りが多い。そこで、営業は10時~17時の昼の部と、18時~22時の夜の部に分けた。展示する生きものや照明、演出の一部として放映する映像も時間によって変えている。休日のお出かけはもちろん、仕事終わり、お茶のついでなど、気軽に訪れたくなる場所を目指している。

世界を旅する新しいエンターテインメント

カワスイは「世界の美しい水辺」を散歩するように楽しめる水族館。川崎市を流れる「多摩川」をはじめ、「オセアニア・アジア」「アフリカ」「南アメリカ」「アマゾン」「パノラマスクリーン」の6つのゾーンに分かれている。多摩川やアマゾンの展示では、現地視察で撮影した映像を用いて空間を演出し、その地域に合わせた植物を植えるなどリアル感を追求した。

水族館の近くを流れ、身近な場所である「多摩川」ゾーンを設けた理由を鶴さんは次のように話す...

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