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成功するD2Cブランド クリエイティブと差別化戦略

機能と情緒の価値 両面を追求するセルフケアブランド

2020年3月にサービスを開始した「GREEN SPOON」は、サイト上で簡単な質問に答えることで、そのユーザーごとに適したスムージー・スープ・サラダが届く定額制のサービス。22年2月には累計販売数が100万食を超え、成長を続けている。

簡単な質問に答えることで、それぞれのユーザーに必要な野菜やフルーツなどを用いたスムージー・スープ・サラダが届く。1カ月に8個が届くプランは7776円(税込、送料別)。他12個、20個のプランも。パッケージも含め、イラストを用いた明るく楽しいデザインで統一している。

セルフケアに寄与するサービス

「GREEN SPOON」のビジョンは「自分を好きでいつづけられる人生を」。それに基づいて、ブランドのミッション「たのしい食のセルフケア文化を創る」を掲げている。

これらのビジョンやミッションは、Greenspoonの代表取締役CEO 田邊友則さんの社会人経験から導き出されたものだ。田邊さんは新卒でサイバーエージェントに入社し「Abema TV」(当時)の設立に携わったのち、約2年間は海外を放浪しながらフリーランスでコンサルティング業を行っていた。

「日本にいる時は日々忙しなく体のケアはなおざりになっていたのですが、海外滞在中に筋トレを始め、体の健康を保つことは心の健康を保つことだと実感しました。またそこで出会った人々の自己肯定感の高さに感銘を受けて。セルフケアに気遣うことは、自分を好きでい続けることにつながるのかもしれない、と気付きがあったんです」。

ちょうどその頃、D2C領域の起業家を探すベンチャーキャピタルとの出会いもあり、事業化の可能性が出てきた。セルフケアに通じるサービスを「自分が好きな食の領域でできないか、と考えた」と田邊さん。そこに、かつての経験が重なった。「体のために野菜を食べなきゃと思っても、何をどれだけ、どんな風に食べるべきか全然わからなくて。野菜を買っても冷蔵庫で眠ったままにしてしまう人が結構いることも、ヒアリングをする中でわかりました。そこから、野菜を簡単においしく摂ることができるサービスをつくろうと考えていきました」。

情緒価値を生むデザイン

そうして生まれたのが「GREEN SPOON」。「野菜はどれくらい食べているか」「野菜不足はいつからか」など食生活にまつわる選択式の質問に答えると、200種類以上の中から配合された野菜やフルーツを用いたメニューが提案され、その食材のセットが注文できるサービスだ。食材は瞬間冷凍されており、スムージーの場合はそこに水や牛乳、豆乳を加えてミキサーにかけ、スープの場合はレンジで温めて楽しむ。

「GREEN SPOON」の公式サイト上の診断画面。提案されたメニューは、自分の好みに合わせて替えることも可能。

栄養素を損なわないように瞬間冷凍された食材が機能面での価値だが、同時に情緒的な価値を大切にしている、と田邊さん。

「感情の価値を伴うブランドにしたかったんです。僕はスターバックスコーヒーがすごく好きなんですが、それはコーヒーで...

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成功するD2Cブランド クリエイティブと差別化戦略

大手企業から新興企業、あるいはクリエイターの自主制作まで。近年、国内外から多数のD2Cブランドが登場しており日々増え続けています。その中で埋もれることなく一層の差別化を進めるには、コンセプトに基づくクリエイティブの開発、そしてトライ&エラーが重要です。クリエイターが参画するブランド、あるいはクリエイター発のブランドが増える中、成功するD2Cブランドの共通項とは。複数の事例と、国内外で多数のD2Cブランドを見てきた専門家やプラットフォーマーらの声から探ります。

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