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見る人のモーメントを捉える映像表現

視聴者の変化に合わせた3秒(でわかる)レシピ動画

創味食品の「だしまろ酢」のCMは、3秒のレシピ動画が連続する一風変わった構成になっている。15秒、30秒という枠組みにとらわれないCMはどのようにして生まれたのか。

「だしまろ酢 3秒クッキング」の30秒バージョン。「あとから気づきましたが、レシピの最初に『だしまろ酢 3秒クッキング!』というナレーションを入れているので、商品名の連呼CMにもなっているんです」(川越さん)。

「レシピ動画らしくないレシピ動画を」

創味食品が製造・販売する「だしのきいたまろやかなお酢」、通称「だしまろ酢」は、今年3月に発売して以降、5カ月で出荷本数が200万本を突破した。「カタリナネットワーク内調味料カテゴリー販売合計金額」(カタリナマーケティングジャパン調べ)によると、2019年1月以降に販売された調味料の中で、最大の売り上げだという。

そんな「だしまろ酢」は今年9月15日より、「だしまろ酢 3秒クッキング」というテレビCMを放映している。「3秒(でわかる)クッキング」と銘打つ通り、明石家さんまさんが3秒間で「だしまろ酢」を使用したレシピを紹介する、という内容だ。CMは30秒と15秒の2パターンがあり、前者ではレシピを3種類、後者では2種類を紹介している。

企画したのは、TOMOGRAPHのクリエイティブディレクター 川越智勇さんだ。川越さんは、企画の背景について、こう振り返る。

「創味食品さんからは、『普通のレシピ動画らしくないレシピ動画を』というご要望をいただきました。そこで思い出したのが、CMの構成要素を何かひとつ変えればそれだけで企画になる、ということ。2009年にアメリカの老舗ビール醸造会社Millerの『Miller High Life』というビールブランドが、世界で最も広告費が高いと言われるスーパーボウルのスポット広告として、1秒CMを放映したのが最たる例でしょうか。おじさんが登場して、商品名を言う。それだけのCMによって、その翌週の『Miller High Life』の売り上げは、前年同期比と比較して8.6%増加したそうです」(川越さん) …

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見る人のモーメントを捉える映像表現

この1年くらいの間に、駅や電車、施設内にはサイネージが急増、家のテレビやスマートフォン以外でも映像を目にすることが当たり前になってきました。それに伴い、最近ではテレビCM、バンパー動画、SNS用の動画というように、映像をメディアやデバイスに合わせて新たに制作したり、編集することも増えていると聞きます。さらにはバンパー広告を専門とする会社が誕生し、スタートアップ向けのテレビCM出稿サービスが生まれたり、ビデオグラファーという新しい肩書を持つ人たちも登場。まさにいま、広告の映像を取り巻く環境や制作の体制が大きく変わりつつあります。そこで今号では、CMや動画に関連する新しい動きを捉えると同時に、映像において新たなる試みに挑んだクリエイティブを紹介します。CMにとどまらず、多様な動画の活用に向かう現在、そしてこれからの映像表現を考える上で何が求められるているのかを考えていきたいと思います。

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