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長く愛されるキャラクターの作り方

賛否両論を集めた「ひよこちゃん」の大変身

愛くるしい表情で人気の「チキンラーメン」ひよこちゃんが、2018年に悪魔に大変身。衝撃的な変貌に、SNSを中心に大きな話題を集めた。ひよこちゃん変身の背景には、どんな考えがあったのか。

チキンラーメンのひよこちゃん。

ブランドのマインドシェアをあげる存在

ひよこちゃんのデビューは1991年。チキンラーメンのメインキャラクターとしてパッケージやCMに登場し、人気を集めた。2013年にキャラクターの見直しを図り、当時ターゲットだった小さな子どもとその親にかわいいと思ってもらえるキャラクターに一新。愛くるしさとかわいらしさを前面に出した現在のひよこちゃんが生まれた。

同社にとってキャラクターは、顧客のブランドに対するマインドシェアを上げる存在として大きな意味を持つ。「顧客が商品と接すること以外に、ブランドが体現できないところを補完する役割が大きいと考えています。特にロングセラーブランドであるチキンラーメンにとって、ひよこちゃんは商品の性格を体現すると同時に、その活動が常にブランドの鮮度感を高める存在になっています」と、日清食品マーケティング部第3グループ マネージャー 石原亜希子さん。

2012年にチキンラーメンブランドではなく、ひよこちゃんのアカウントでTwitterやFacebookといったSNSを始めたことで、その性格や発する言葉や口調について、ブランドチームもより明確に考えるようになったという。SNSでは小学生くらいの男の子が発する言葉を意識しており、例えば主語は「ボク」にする、平仮名を使うか、片仮名を使うかなど細かく見ている。

「性格などを細かく記しているわけではないのですがマニュアルを作ってチームで共有し、デザインやキャラクターの使い方については社長も含めてチェックしているので、キャラクターがブレることはありません」と、同ブランドマネージャー 堀部浩稔さん。

「かわいい」と「怖い」の二重構造

長年愛され続けたひよこちゃんだが、2018年に「良い子を辞める!」というツイートと共に、辞表を提出。日清食品の他のサイトに落書きをしたり、暴言を吐いた。そして悪魔を召喚し、ひよこちゃんは自ら悪魔に変身したのである。その変貌を見たファンからは「ひよこちゃん、かっこいい」という声がある一方で、小さい子どもを持つ親からは「ひよこちゃんが変わっちゃったと、子どもが泣き止まない」といった声が寄せられるほど、賛否両論となった …

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長く愛されるキャラクターの作り方

かつて企業にとってキャラクターは、主にパッケージや販促プロモーションにおいて活用され、それらは「動かず」「話さず」アイキャッチとして大きな役割を果たしていました。近年は企業のSNSの活用と共に、キャラクターは従来の役割を超えて企業のメッセンジャーとなり、企業と生活者をつなぐ存在としても大きくなってきています。企業を取り巻く環境やメディアが変わる中で、広告などのコミュニケーションにおいて、今キャラクターはどのような役割を果たしているのでしょうか。

今号では、人気キャラクターたちがどのようなプロセスで生まれ、なぜ長きにわたり愛されているのかを探ると同時に、従来のキャラクターとは異なる活用方法や展開、そしてデジタルの進化と共に生まれた新たなキャラクターまでを取材。見た目も人格も運用方法も多様なキャラクターたちの生みの親に話を聞きました。

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