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長く愛されるキャラクターの作り方

いつの時代も愛されるキャラクターの作り方

  • 坂崎千春

Suicaのペンギンをはじめ、千葉県のチーバくん、ダイハツのカクカク・シカジカなど、私たちが日常よく目にするキャラクターを数多く生み出しているイラストレーター・絵本作家 坂崎千春さん。愛されるキャラクターたちは、どのように生まれてきたのか。

Suicaのペンギン(東日本旅客鉄道)
Ⓒさかざきちはる/JR東日本/DENTSU

──広告や企業のキャラクターは、どんなところから考え始めますか。

キャラクターのご依頼は、細かく設定が決まっている場合と、「動物っぽいもの」「架空の生き物で」と漠然としている場合があります。最初の打ち合わせでは、「何のためのキャラクターか」「どういうキャラクターを求めているか」を細かくお聞きするようにしています。例えば今年で11年目になるダイハツの企業キャラクター「カクカク・シカジカ」。これはもともとダイハツのムーブ コンテという車の広告のためのキャラクターでしたが、クリエイティブディレクターから「シカクい眼鏡をかけたシカ」という具体的なイメージをいただきました。

具体的なオーダーがない場合は、依頼者自身が好きなモノや動物などをお聞きしながら、一緒にキャラクターのイメージを探っていきます。自由に考えてください、と言われるより、何かしら具体的なお題がある方が作りやすいんです。そのお題に対して、自分が一番よいと思える形、その企業が求めているものに対して正解と思える形を探していきます。

もちろん中には「課題を解決するためのキャラクター」が求められることもあります。でも、キャラクターの造形に意図的なものはあまり入れないようにしています。キャラクターの個性が強すぎるものより、シンプルでマーク的に見えるくらいのものが好きです。キャラにあまり語らせずに使い方で変わっていける、それぐらい融通が利くほうがいいと思っています。

カクカク・シカジカ(ダイハツ工業)

──キャラクターを作る時に気を付けていることを教えてください。

ひとつは小さなサイズで掲載されても、きちんと認識できるシンプルな形であること。それから、顔の大きさですね。見た人に多くの情報を与えることができるのは顔。そのためキャラクターを作るときは、体に対する顔の比率を通常より大きくしています。私は色をあまり使わない表現のほうが得意です …

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長く愛されるキャラクターの作り方

かつて企業にとってキャラクターは、主にパッケージや販促プロモーションにおいて活用され、それらは「動かず」「話さず」アイキャッチとして大きな役割を果たしていました。近年は企業のSNSの活用と共に、キャラクターは従来の役割を超えて企業のメッセンジャーとなり、企業と生活者をつなぐ存在としても大きくなってきています。企業を取り巻く環境やメディアが変わる中で、広告などのコミュニケーションにおいて、今キャラクターはどのような役割を果たしているのでしょうか。

今号では、人気キャラクターたちがどのようなプロセスで生まれ、なぜ長きにわたり愛されているのかを探ると同時に、従来のキャラクターとは異なる活用方法や展開、そしてデジタルの進化と共に生まれた新たなキャラクターまでを取材。見た目も人格も運用方法も多様なキャラクターたちの生みの親に話を聞きました。

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