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体感メディアの可能性 交通・OOH広告とクリエイターの創造力

石川さゆりが飛び出す3D広告 テレビCMとも連動

2023年11月、JR新宿駅東口の3D映像対応のデジタルサイネージ「クロス新宿ビジョン」で、UHA味覚糖の広告「3D巨大さゆり」が放映された。巨大な石川さゆりが飛び出して見える「味覚糖のど飴」をおすすめする内容だ。そして同時期に、「3D巨大さゆり」をそのまま模した表現を用いたテレビCM「3Dさゆり~さゆりイチ推し~」篇も公開。連動の効果はいかに。クリエイティブチームに制作過程を聞いた。

クロス新宿ビジョンに掲出された「3D巨大さゆり」。

CMと3D OOHの連動企画

3D広告「3D巨大さゆり」は15秒間の映像で、舞台がせり上がるように下から登場した石川さゆりが「皆さーん!石川さゆりです!」と道行く人に声をかけるところから始まる。「♪あなたののどを守りたい~」というテレビCMソングを歌い、通行人に向かって商品をアピール。横から幕が閉じる。一方テレビCMでは、喉の痛みを感じる女性がふとビルを見上げると、街頭ビジョンに「3D巨大さゆり」が登場。3D広告の表現をテレビCMにそのまま用いている。

企画・制作を担当したのはUHA味覚糖の広告を20年以上手がけてきた日本経済広告社。同社のクリエーティブディレクター/CMプランナーの角川知紀さんは「今回の企画は、『味覚糖のど飴』における、50~60代の女性や60代男性の購買層獲得が目的です」と説明する。

当初、UHA味覚糖からのオリエン時には、「石川さゆりさんが歌うこと」のほか、テレビCM、Web広告、SNS展開の要望があり、OOHの希望は特になかったというがどのようにアイデアを考えたのか。「オリエン時に(UHA味覚糖の)山田泰正社長から『石川さんが味覚糖のど飴を愛用してくれていることをアピールしたい』と言われていたので、CMではそれを世の中にどうしたら思い切り伝えられるかを考えました。

チームで話す中で、銀座の時計台からときどき人形が飛び出す感じでさゆりさんが飛び出してくる描写があれば、インパクトも意外性もあって面白いね、と。であれば、少し前から話題の『新宿東口の猫』のように、繁華街のど真ん中でさゆりさんが飛び出してきたら面白いんじゃないかと思ったんです」と日本経済広告社エグゼクティブ・クリエーティブディレクターの中村方彦さん。CMの提案が通ったのち、「CMで3D広告の表現を用いるので、せっかくだから現実でも出稿してみませんか」と追加で提案したところ、即決となった。「CMに3D OOHというフォーマットを持ち込んだのは、日本では初めての試みです」と角川さんは話す。

テレビCM「3Dさゆり~さゆりイチ推し~」篇。

ミニチュアで角度をテスト

3D OOHの表現を用いることが決まったものの、その制作ノウハウは全くない状態。CMでは...

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「日本の広告費」においても堅調に推移し、今後の成長が期待される屋外広告・交通広告。特に近年は大型サイネージや3D広告など国内でインパクト型の表現が拡張し、体感メディアとしての可能性が広がっています。同時に「SNS上で一瞬で伝わる」といった話題性の獲得に繋がる企画も次々と登場し、クリエイターにとっては「まだ誰も見たことがない」アイデアや提案力が試される場ともいえるでしょう。今回は2023年に実際に掲出された「一体どうやって実現したの?」と気になる広告の数々などを中心に、制作のプロセスに迫ります。

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