システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

体感メディアの可能性 交通・OOH広告とクリエイターの創造力

フィルムを模した表現で映画のような世界観を演出

2023年8月、「アスタリフト」の新CM「列車のふたりナノテクノロジー」篇が公開された。それに合わせて10月に渋谷駅で展開されていたのが横型の長いポスターと縦型のサイネージ。それぞれでCMの世界観を拡張するような表現がなされている。アートディレクターの浜辺明弘さんに話を聞いた。

「列車のふたり」の旅の始まり

富士フイルム「アスタリフト」のテレビCM「列車のふたりナノテクノロジー」篇に登場するのは、宮﨑あおい演じる女と、岡田将生演じるアスタリフトについて熱心に語る男。列車の中で出会った2人のふしぎな旅の始まりを、映画調で描いている。9月には「同赤の力」篇、「同リポソーム」篇も公開した。

企画の発端について、「富士フイルムのサイエンスに基づいてつくられているアスタリフトというブランドや製品の魅力を、今の女性に改めて伝えるべく始まりました」とWATCHのアートディレクター浜辺明弘さんは話す。コピーライター太田恵美さんの「あしたに、期待せよ。」というコピーを軸に、クリエイティブディレクター佐々木宏さんやCMプランナー福里真一さんらと共に、ひとりの女性の人生を列車の旅に重ねて描く、という企画を考えた。表現の面では、「映画のような上質な世界観だけど、話している内容はベタな商品訴求」というあえてギャップのある描き方をしてみようと話がまとまった。

そこで、いかに映画らしさを演出するかがポイントになる。映像監督の永井聡さんに映画らしい列車の描き方を相談すると、「ヨーロッパの映画に出てくる列車のような世界観があり得るのではないか」とアドバイスを受けた。「列車を舞台にした複数の映画を参考に、列車の旅が人生と重なって見えるような、華美な装飾が無い素朴な列車、というイメージが固まっていきました」(浜辺さん)。また列車以外にも、CMの始まりに画面いっぱいに赤い文字で「ASTALIFT」と入れることで映画のタイトルのように見せ、物語が始まる期待感を高めるなど、工夫を凝らしていった。

縦横の合わせ技で映画らしさを演出

そうしてできたテレビCMの世界観をベースに、渋谷駅地下通路に掲出された...

この記事の続きを読むには定期購読にご登録ください

月額

1,000

円で約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

体感メディアの可能性 交通・OOH広告とクリエイターの創造力

「日本の広告費」においても堅調に推移し、今後の成長が期待される屋外広告・交通広告。特に近年は大型サイネージや3D広告など国内でインパクト型の表現が拡張し、体感メディアとしての可能性が広がっています。同時に「SNS上で一瞬で伝わる」といった話題性の獲得に繋がる企画も次々と登場し、クリエイターにとっては「まだ誰も見たことがない」アイデアや提案力が試される場ともいえるでしょう。今回は2023年に実際に掲出された「一体どうやって実現したの?」と気になる広告の数々などを中心に、制作のプロセスに迫ります。

記事一覧

MEET US ON