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日本発マンガ・アニメ市場を活性化させるクリエイティブの力

あの頃の原体験にアプローチ ブランドとコンテンツを繋いだARゲーム

2022年6月、強炭酸水「THE STRONG 天然水スパークリング」と、対戦格闘ゲーム『ストリートファイターⅡ』がコラボレーションしたARゲーム「ストロングファイター」が公開された。ゲームを通して、どのようなブランド体験を設計したのか。

(01)ARゲーム「ストロングファイター」。

ゲームを通じたブランド体験で「売り」につなげる

ARゲーム「ストロングファイター」は、スマートフォンを「THE STRONG」のボトルにかざすと、ARゲームが起動する。人気キャラクター「リュウ」「春麗」のどちらかを選択し、「THE STRONG」が埋まった氷山に攻撃をしてダメージを与えて崩し、そのスコアを競い合う。ゲームはボトルさえあれば無料で何度でも遊べる。

「強さ」が売りの炭酸水と、「強さ」を求める『ストⅡ』、それぞれの特性を強く結びつける企画。多様なコンテンツの中で『ストⅡ』とコラボした理由を、企画した電通zero クリエーティブ・ディレクター/PRディレクター 嶋野裕介さんはこう話す。「『THE STRONG』の主なターゲット層は30~50代の男性です。その方々に自然に参加してもらう企画と考えると、現行の人気コンテンツよりも原体験にアプローチした方が効果的だと考えました。私もその世代で、小・中学生の頃にゲームセンターで夢中で『ストⅡ』をプレイしていた記憶があります」。また2022年は『ストⅡ』の発売35周年の年でもあり、タイミングとしても合致した。

特に意識したのは、「売りにつながる」企画にすることだった。「コンテンツとのコラボ企画ではプレゼントキャンペーンが多いですが、今回は“買ったらあの頃プレイしていたゲームが遊べる”ことが最もシンプルに価値を感じてもらえると思いました。『久しぶりにストⅡやるか』と(笑)。でも、ただ特設サイトでゲームができるだけだと他にもあるし、何よりブランド体験につながらない。そこで“常に商品の前でゲームをする”という体験を提供できる、ARゲームを考案しました」。

実は『ストⅡ』ではこれまでARゲームは制作していない。そのため開発元のカプコンから素材を提供してもらい、ゲーム制作会社ataliと独自に開発した。

「『ストⅡ』の大ファンのクリエイターたちに、当時を再現しながら制作してもらいました。でもビギナーの方にも楽しんでもらえるように必殺技の出しやすさを調整したり、逆に本家にはないオリジナルの技が出せる隠しコマンドを組み込むことでファンの方に驚いてもらえるようにしたり、今回ならではの仕掛けもたくさん盛り込んでいます。簡単すぎるとすぐに飽きられてしまうので、“80点ぐらいは皆出せるが意外とパーフェクトは難しい”という、何度も挑戦したくなる難易度を狙いました」(嶋野さん)。

氷を壊していくと炭酸のシズル感を...

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日本発マンガ・アニメ市場を活性化させるクリエイティブの力

2021年、世界における日本のアニメ市場は2兆7422億円と過去最高に達しました(日本動画協会調べ)。出版業界でも電子を含むコミック市場は、紙のマンガのみだった90年代半ばを上回り過去最高となる6759億円と賑わいを見せています(出版科学研究所調べ)。主要駅のOOHを見ても、マンガ・アニメ、あるいはアイドル・音楽といったエンターテインメントに紐づく広告で埋め尽くされている現状も。広告市場においてこれらコンテンツ関連の出稿が増えるとともに、その作品の魅力を引き出す表現や、話題化のためのSNS活用などのアイデアが求められる状況となっています。今回は近年の成功例などとともに、強いコンテンツそのものの勢いをさらに加速させる表現を探っていきます。

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