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コンセプトを体験する新しい空間

1枚の絵と物語から生まれたクリスマスツリー

2018年11月、東急田園都市線・二子玉川駅にあるショッピングセンター「二子玉川ライズ」(以下 ライズ)のガレリア広場に、高さ12メートルの巨大なクリスマスツリーが登場した。LEDを使ったイルミネーション中心の演出が増える中、懐かしさを感じさせるクリスマスツリーに多くの人が集った。

二子玉川ライズ ガレリア広場の真ん中に設置されたクリスマスツリー。施設の壁面にも同じ世界観のビジュアルが展開されている。

世田谷区を盛り上げる企画としてスタート

キラキラと光るイルミネーションに、靴下やプレゼント、雪や星などのオーナメント。ツリーを取り囲む"チックタック村"には、カラフルな家が並び、中には動物たちが。そしてサンタに手紙を送ることができるポストも設置されている。ツリーなどに取り付けられた時計は、チクタクチクタクとそれぞれの時を刻んでいく。オリジナルのクリスマスソングが流れ出すと、まるで絵本の世界に入ったような気持ちになってくる。「私が各地で体験してきた、暖かいクリスマスのイメージを具現化しました」と話すのは、このツリーを企画、プロデュースしたアートディレクター 森本千絵さんだ。

企画の発端は、2018年1月のこと。森本さんは、以前から親交のあった保坂展人世田谷区長や東急電鉄の担当者など、このエリアに関係するさまざまな人たちと、二子玉川のこれからについて考えていくことになった。春から夏にかけては、多くの人たちと交流を深めながら、フランクにアイデアラッシュが進められた。

「世田谷区、特に二子玉川は自分の生活のエリアです。また保坂区長とは以前からこのエリアでデザインを盛り上げていきたいという話をしており、goen°で区のデザインコンテンストのお手伝いもしていました。二子玉川は川ベリの豊かな自然と都市としての機能が共存している、都内でも珍しい場所。ここで何ができるかと考え、ぜひやってみたいと提案した一つが、クリスマスでした」。

子どもの頃からクリスマスが好きで、以前にサンタクロース村のあるフィンランド・ロヴァニエミを旅し、各地のクリスマスマーケットにも足を運んでいた森本さん。テレビ番組「アナザースカイ」に出演した際も、エストニアのクリスマスマーケットを訪れていたほど。ライズの担当者の想いと合致し、2018年のライズのクリスマスは自然な形で森本さん率いるgoen°がプロデュースすることが決まった。

クリスマスの魔法をライズにかける

クリスマスツリーの企画は、夏に関係者らとライズのビアガーデンを訪れた際に、森本さんがその場で描いた1枚のラフから始まった。ライズでは例年イルミネーションがメインのツリーを設置していたが、森本さんがそのとき描いたのは、昔懐かしいモミの木のクリスマスツリー。企画が本格的に動き出してから、森本さんは絵の具でそれを1枚の絵に描き起こし、さらに提案時の企画書には「Christmas Wonderland」と題したショートストーリーを添えた …

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