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プロダクト開発 クリエイターの仕事

確実に事業化を図るために企業とデザイナーが進めるべきこととは?

  • 今井裕平(kenma)

東京都内のものづくり中小企業と優れた課題解決力・提案力を併せ持つデザイナーとが協働することを目的としたコンペティション「東京ビジネスデザインアワード」。このコンペティションで、2年連続で優秀賞と最優秀賞を受賞し、商品化を実現しているのが今井裕平さん率いるビジネスデザイン会社kenmaだ。

ウェアラブルメモ「wemo」。

常に事業化を見据えた提案

「コンペへの応募に限らず、僕らが常に考えているのは、プロダクトを企画、デザインするだけではなく、その企業にとって新しい柱となる事業、つまりフラッグシップをつくることなんです」と、今井裕平さんは話す。同アワードで2017年にコスモテック(東京・立川市)が出した「水なしで肌に貼れる 特殊転写シール技術」という課題に対して、今井さんたちが提案したのは「肌に貼って直接書けるメモシール」。これは、現在「wemo」というプロダクトとしてシリーズ展開している。

ここでは腕に巻いて使うウェアラブルメモ「wemo」を例に、今井さんたちの商品開発の発想から実現までを振り返ってみる。課題になったのは、水なしで貼ることができる「タトゥーシール」の技術だ。「こうした技術はファッションやコンテンツとして考えがちですが、僕らはメモというファンクションから考え始めました。メモを使う現場を考えたとき、スタッフから"看護師さんって、よく手にメモしていますよね"という話が出たことが具体化へのきっかけになりました」。

医療現場での可能性があると考えた今井さんたちは「肌に貼って直接書けるメモシール」を提案することにした。「具体的な事業プランは採用後に作成しますが、コンペの応募段階で、事業化がイメージできないアイデアは落としています。中小企業の場合、販路もなく、PRにかける予算も潤沢ではないケースがほとんど。限られた中で何ができるのか、逆算しながら企画を具体化していきます」。

提案にあたっては、当初から想定していた医療現場に携わる人へのアンケートを実施。半数以上の人が「メモをしたことがある」と回答し、そこにニーズがあることがわかった …

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プロダクト開発 クリエイターの仕事

新しい商品の開発は、企業やお店にとって常に大きな課題です。特に現在のように新しい商品が次々と生まれる中で、消費者の印象に残る商品、さらには購入してきちんと使ってもらえる商品を生み出すのは至難の業。技術やデザインの新規性、ユーザビリティはもちろんのこと、最近ではリサイクルやエコも視野に入れて考えていく必要があります。こうした現状の中、本特集では新しい視点で開発されたプロダクトやサービスに着目。企業とクリエイターがパートナーになり、二人三脚で開発した商品だけではなく、クリエイターの提案によって生まれたプロトタイプがどのように活用され始めているのか。その2軸で、開発までのプロセスとクリエイティブを紐解きます。

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