システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

広がるメタバース市場 バーチャル表現はどこまで進化したか

ダンジョン化でより回遊性を高めた「TGSVR」

9月15日から18日にかけて幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2022」。時を同じくしてバーチャル上で展開されたのが「東京ゲームショウVR 2022」だ。バーチャル上での開催は昨年に続き2度目。参加者を楽しませる設定や仕掛けなどさまざまな観点でパワーアップしている。

「TGSVR 2022」のメインとなるエリア「ベースキャンプ」。ambrが展開するメタバース構築プラットフォーム「xambr(クロスアンバー)v2」でつくられている。

ゲーム性を高めるための「ダンジョン」

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会が主催する「東京ゲームショウ」(以下、TGS)は、今年で32回目の開催となる、国内外のゲーム関係者やゲームファンが集まる展示会だ。今回は37の国や地域から605の企業・団体が出展した。コロナ禍の影響でリアル会場(幕張メッセ)での実施は3年ぶりで、「東京ゲームショウVR」(以下、TGSVR)の開催は昨年に続き2回目。リアルとバーチャルの併催は初となる。

TGSVRには、VRヘッドセット用の専用アプリか、専用のデスクトップアプリをインストールすることで参加可能。また今回のTGSVR自体への出展企業は18社で、そのほかプロモーション協賛社として「ZONeエナジー」、BOAT RACE振興会、UCCが、アパレル協賛として「ラルフ ローレン」が名を連ねた。

TGSVRの企画や開発を手がけたのは、昨年に続き、電通とVRに特化した開発会社 ambr(アンバー)のチーム。「ambrさんがTGSVR自体の企画と制作を担っていて、電通では大元の企画やその魅力をより多くの方にわかりやすく伝えるための企画・PR面や、協賛企業とのやりとりなどの座組みづくりを担っています」と、今回のクリエイティブディレクションを手がけた電通 zeroのクリエイティブディレクター 尾上永晃さんは説明する。

TGSVR 2022のコンセプトは、昨年はインターナルのコンセプトに留めていた「ゲームショウがゲームになる」というワード。ambrのCXO/ディレクター 番匠カンナさんは、「前回は初のバーチャル会場だったこともあり、改善できる点がたくさんあると感じていました。今回はよりゲーム性を高め、それをわかりやすく伝えたいと考えていました」と話す。

ゲーム性を向上するために話し合う中で出たのが、「ダンジョン化する」というアイデアだった。ダンジョンのストーリーは次のようなものだ。TGSVRの当日に、なぜか空っぽの状態になっていた幕張メッセ。その床に空いた大きな穴をエレベーターで下ると、「ゲームの地層(GAME STOPE)」と呼ばれる巨大な地下空間が出現する。なぜ幕張メッセにこんな穴が空いたのか、穴の底には何があるのか──。来場者はそんな謎を解くべく、さまざまな出土品を探りながら「クエスト」をクリアし、穴の最下層を目指す。

“砂の洞窟”「DESERT AREA」にはカプコンやコーエーテクモゲームスのブースが。

“光と緑に満ちた峡谷”「FOREST AREA」。環境省やUCCのブースも設置されている。

“鉱石輝く地下世界”をイメージした「QUARTZ AREA」。KONAMIやスクウェア・エニックスのブースがある。

回遊を促す2つの改善点

エレベーターを降りた参加者を最初に迎えるのは、中央に「御柱」がそびえる「ベースキャンプ」というエリア。ここには『遊戯王』シリーズに登場する「ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン」や『ドラゴンクエスト』シリーズの「スライム」などのゲーム好きにとってはおなじみのキャラクターが並び、迫力満点だ。ここから「DESERT AREA」「FOREST AREA」「QUARTZ AREA」という3つの横穴が広がり、それぞれに協賛企業のブースが設けられている。

ダンジョンへのユーザーのより積極的な回遊を促すべく、今回は大きく2つの観点から改善を図った。「ひとつは出展社のコンテンツを充実させることです。昨年はブースに行っても動画を...

この記事の続きを読むには定期購読にご登録ください

月額

1,000

円で約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

広がるメタバース市場 バーチャル表現はどこまで進化したか

日本国内において、2026年度には1兆円を超えると予測されるメタバース市場(矢野経済研究所調べ)。マーケティングや販促の視点だけでなく、クリエイティブの側面からも注目を集めている。コロナ禍によりその勢いが加速したこともあり、この1~2年で大いに様相が変化する中、さまざまな領域で実験的な取り組みも進みつつある状況だ。広告はもちろん、店舗、音楽、まちづくり、宇宙などあらゆる分野で広がるバーチャル表現のクリエイティブの今を探る。

記事一覧

MEET US ON