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アイデアで活性化 地域×クリエイターのプロジェクト

街に繰り出す拠点となるリアルインフォメーション施設

2016年4月、富山市の富山国際会議場に「コンパクトデリ・トヤマ」がオープンした。食・工芸品・お土産など、富山にまつわるものや情報をキュレーションし提供する場として位置づけられている。

「コンパクトデリ・トヤマ」店内。

住民と観光客 ダブルターゲットで展開

富山市のコンベンションセンター「富山国際会議場」の1階、外から光の入る開放的な空間に「コンパクトデリ・トヤマ」はある。オープンに合わせ刺身の盛り合わせ、菜の花とベーコンのキッシュ、ズワイとホタテのテリーヌ、白海老と新玉葱のゼリー寄せなど、和洋さまざまな惣菜が店頭に並んだ。

これらのメニューは、市内の17の有名飲食店が考案し、レシピ提供したものだ*。地酒やクラフトビール、ワインも提供しており、朝から「ちょい食べ、ちょい呑み」が楽しめる、富山市内でも珍しい空間になった。時間のない観光客にとっては、一度に富山のお店めぐりをした気分が味わえるありがたい存在。地元の人にとっても新たなお店との出会いの場となり、後日そのお店を訪れるきっかけとなる。メニューは季節ごとに変わり、2度3度とリピートしたくなる仕掛けである。

*現在、コンパクトデリ・トヤマで提供されているメニューはオープン当初と異なります。

この企画は、公共施設のリノベーション案を募集する総務省のプロジェクト(公共施設オープンイノベーション推進事業)に富山市が応募し、採択されたものだ。全国で第1号の案件として、G7 富山環境大臣会合(G7 サミット)の開催を約2カ月先に控えた昨年4月にオープンした。企画・設計・MD プロデュースとしてこのプロジェクトを担当した博報堂ブランドデザイン副代表/富山市政策参与の深谷信介さんは、このデリの着想について次のように説明する。

「富山国際会議場は、富山市街の中心に位置しています。トラムの駅の目の前で非常にいい立地なのですが、外から富山を訪れる人向けの施設ですから、地元の人が足を踏み入れることはあまりない。さらに、平日休みの日はあまり使われず、さらなる有効活用が課題となっていました ...

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地域の活性化の手法やアイデアが、広がりを見せている。自治体の首長とクリエイターが手を組み、あるいは職員とクリエイターがひとつのチームとなって、全国各地のプロジェクトに携わるケースも増えてきた。今回の特集では、こうした地域×クリエイターのユニークな新プロジェクトに光を当て、その着想から実際の展開までを紹介する。観光資源づくり、地域の産業振興、移住促進、あるは人口減少・結婚・出生率下降への対策など、地域の課題には、全国の自治体に共通するものも多い。自由なアイデアの力で、こうした問題にどうアプローチしたのかをひもといていく。

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