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ユーモアか、AIか 世界のアワード&クリエイティブ2024

「AIと人間」テーマに議論が白熱 カンヌの審査で考えたこと

カンヌライオンズで30ある部門のうち、デジタルクラフト部門で今年日本から唯一の審査委員長を務めたのが木村健太郎さんだ。AIをどう評価するか?など、審査の過程で論点となったことをキーワードと共に振り返ってもらった。

01 木村さんが審査委員長を務めたデジタルクラフト部門の審査員ら。

AI for Emotion
(人の感情を動かすAI)

今回私が審査委員長を務めたデジタルクラフト部門は、AIなどのテクノロジーと人間のクリエイティビティが交わる交差点。審査会場は遊び場のようで、データ畑、テック畑、VFX畑など多様な専門性を持つ10人の審査員で、コンテンツやアプリやデバイスをワイワイ試して、でも時には真面目に、テクノロジーとクリエイティビティ、アイデアとクラフト、仕組みとアウトプット、瞬発力と持続力といった本質的なテーマについて議論する素晴らしい時間だった。

中でもAIと人間についての議論が一番面白かった。「AIを使うとこんなすごいことができますよ」というフェーズはすでに終わり、「AIを使ってこんな問題を解決できちゃいますよ」というフェーズに移行したからだ。AIで健康になったり日常生活をもっと豊かにしたりするものから、AIでブランドや企業の価値を高めたり、AIで環境問題やいじめ問題を解決しようとするものまでさまざまな事例があった。中には「ホントか?」と思うものもあったが、「なるほどー」というヒザポンのアイデアや、全員で涙を流すコンテンツもあった。

しかし数百を超えるAIを使ったエントリーの中から我々が最終的にゴールドに選んだ作品は、「AIがいかに人の感情を深く揺り動かせるか」を立証した作品だった。

ディープフェイク技術を使って大人になった子どもが、自分の写真をソーシャルメディアにアップする危険性を親に訴えた…

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ユーモアか、AIか 世界のアワード&クリエイティブ2024

生成AIが席巻した2023年を経て、2024年のクリエイティブはどこに向かっていくのでしょうか。既に結果が発表されているカンヌライオンズ、The One Show、D&AD、Clio Awardsなど主要な広告関連アワードを振り返ると、AI関連のエントリーが定着し珍しくなくなりつつある現在。その反動なのか、中でもカンヌでは「ユーモアの活用(Use of Humour)」というサブカテゴリーが一部の部門で新設されるなど、人間ならではの表現、Humanityへの回帰といった傾向も見られます。今回も各アワードの審査員や現地参加したクリエイターの声を交えながら、新たな潮流をレポートしていきます。

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