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新時代「令和」に生きる ブランドの新しいかたち

何を残し、何を新しくするのか そのバランスの測り方が新たなブランドの形を決める

One inc. クリエイティブディレクター富田光浩さん、spring コピーライター李和淑さん、そしてアートディレクター白本由佳さんのチームが手がけたのは、化粧品ブランドAYURA(アユーラ)のリブランディング。ここでは、新たなクリエイティブの制作過程を振り返る。

AFTER

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ダメージ肌ケアのアユーラへ方向転換

1995年に「肌・からだ・心はつながっている」というホリスティックな思想のもと誕生し、女性の心に寄り添う優しさをもつブランドとして一時代を築いた化粧品ブランド「アユーラ」。発売から20年以上が経過する中で既存顧客が年齢を重ね、新しい顧客を十分獲得できずに売上が低迷していたが、2017年9月にパッケージやコミュニケーションを中心としたリブランディングを大々的に実施し、売り上げ回復と新たな顧客層の獲得に成功している。

リブランディングの発端は、資生堂の子会社アユーララボラトリーズのブランド「アユーラ」を、調剤薬局大手アインファーマーシーズが2015年に買収したことにさかのぼる。新生アユーラは以前の東洋思想を中心とした考え方から脱し、仕事や乾燥などの心理的、肉体的なストレスから肌にダメージを受けている女性たちに向けて「ストレスに負けない肌をつくる」ことをミッションとする、肌ストレスケアブランドとして生まれ変わった。そして2016年にワイキキプロデューサー稲生敏明さんから声がかかり、現在のチームでリブランディングに取り組むことになった。

パッケージデザインの提案にあたり、掲げた新たなビジュアルコンセプトは「光」である。「光は生命力の象徴です。女性に優しく寄り添うアユーラを使い、再生した肌が光り輝く、そして本人も明るくなるという思いを込めて、光を提案しました。光にも強い光、優しい光などさまざまなものがあるので、それをグラデーションにしてパッケージで表現したいと思ったんです」と、富田さん。

このコンセプトは受け入れられたが、実際にデザインの制作を進める段階では、"もともとの世界観をどこまで残すか"が論点にあがった。「僕らに求められたのは、既存顧客と新規顧客のどちらもが満足するものを作ること。一気に変えてしまうと既存顧客が離れてしまうのではないかという懸念がありました。以前からのお客さんはアユーラの世界観が好きでファンになっているし、新しく買う人も優しさや温かみは求めているんじゃないか、という仮説がアユーラさんからあがってきました」(富田さん) …

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新時代「令和」に生きる ブランドの新しいかたち

時代や社会の流れの中で、企業やブランドがそのあり方を問われている昨今。さまざまな背景や事情からリブランディングし、新たなかたちでスタートを切る企業やブランドが出てきている。これまで培ってきたものを生かして新たなかたちを築き上げるブランドがある一方で、これまで培ってきたものを潔く捨てて、ゼロに近い状態から立ち上げているブランドもある。一つとして同じやり方ではできないのが、リブランディングだ。

本特集では、さまざまな背景から、リブランディグに取り組んだ6つの事例を紹介。それぞれの考え方とクリエイティブの進め方を見ていきたい。

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