「夫婦同姓」日本固有の課題をどう世界に伝える?

公開日:2025年8月04日

「夫婦同姓」を男女の共通課題に昇華

カンヌライオンズの応募時に提出したケースボード。「全員が佐藤さんになってしまった世界」がひと目で伝わるビジュアルをメインに置き、説明部分は特に背景の部分を厚くしている。

2025年、世界の広告賞で評価された「#2531佐藤さん問題」。一般社団法人「あすには」が提起する、選択的夫婦別姓の問題を“未来に苗字が絶滅する”という視点で捉え直した企画だ。

中心メンバーであるクリエイティブディレクターの石塚啓さんは、企画の元になった原体験をこう話す。「僕には子どもはいないのですが、少し前に唯一の兄弟である兄が結婚して娘が生まれたんです。その時、このままだと石塚という苗字はゆくゆく途絶えるんだな……と感じて。それが選択的夫婦別姓の是非が問われている社会状況と重なり、この問題をより広く知っても...

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2025年も主要な海外アワードの結果が出揃いました。審査や視察で現地を訪れたクリエイターの声や世界で注目されたエントリー作品などを紐解くと、AIの活用が広がる中、ブランドに今改めて問われているのは“信頼とリアリティ”だという状況が浮かび上がってきます。生活者といかに信頼を築いてきたか、そのブランドがその企画に取り組む必然性があるか。そして、現実の世界で実装され、本質的な課題解決に結びつくリアリティがあるか。そんな時代に、エージェンシーやクリエイターに求められる役割とは。主要な受賞作やその分析も交え、これからのクリエイティブの方向性を探ります。

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