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体感メディアの可能性 交通・OOH広告とクリエイターの創造力

どう実現した?渋谷の街に光る「霊丸」

12月14日の公開から1週間でNetflix上の英語を含めた全言語シリーズで全世界2位を獲得し、大ヒットを記録したNetflixシリーズ『幽☆遊☆白書』。そのプロモーションとして公開日から2週間実施されていたのが、因縁の2人が直接対峙する物語のクライマックスシーンを人踊りの多い渋谷の街中で再現して見せた企画。あの「霊丸レイガン」はどのようにして実現したのか、話を聞いた。

12月14日から、渋谷の井の頭通りを挟んで掲出された壁画広告。サーチライトで、主人公の浦飯幽助が放つ「霊丸」を表現。サーチライトは毎日16時半から24時の間に照射した。

「超大作」に適した企画を

今回登場した「巨大壁画広告」の仕組みはこうだ。ビルの壁画に描かれた、巨大な浦飯幽助(北村匠海)の手元から、その必殺技「霊丸」さながらサーチライトが発せられ、通りを挟んで反対側にあるビル上部に描かれた幽助の因縁の相手・戸愚呂弟(綾野剛)が苦渋の表情で受ける。「IKEA 渋谷」や「渋谷ロフト」の間近、井の頭通りを挟んで再現された突然の大迫力の戦闘シーンに、偶然見かけた人やSNSで写真を見て現地に赴いた人などから、驚きの声があがった。施策は本作の公開日である12月14日を皮切りに同27日まで実施され、サーチライトは毎日16時半から24時の間に照射された。

「Netflixさんからは“桁違いの超大作”と聞いていました。そのため広告においても、他に類を見ないような桁違いのアプローチで、消費者の興味関心を引きつける取り組みをしたいと考えていました」と、本企画を手がけた電通のクリエイティブディレクター 加我俊介さんは話す。

企画の軸にしたのは、浦飯幽助vs戸愚呂弟のバトルシーン。「このクライマックスシーンを、OOHでいかに現実空間に落とし込むかに挑戦しました」(加我さん)。

掲出場所をどう見つけた?

実は使用媒体は、当初のアイデアから大幅に変えている。加我さんたちが最初にNetflixに提案したのは、「山手線の車窓から見える位置の2つのビルの壁面に、巨大な幽助と戸愚呂弟を描き、サーチライトの『霊丸』で2人をつなぐ」という企画。写真ではなく「壁画」としたのは、映像のキャプチャでは解像度が足りないためだ。

カイブツの木谷友亮さんがつくった、サーチライトが照射された様子のカンプを用いて提案し、同時に実現可能性を探っていった。「結構無邪気にカンプを描きまして、この人ならどうにか実現してくれるだろうと10年近くの付き合いになるメディアコンシェルジュの大谷(昭徳)さんにお渡ししました。が、もちろんそう簡単にはいきませんでした(笑)」と、木谷さん。

企画書を見た大谷さんは、「山手線車窓からの景色を繰り返し見ましたが、これは無いな、と。山手線の走るスピードが思った…

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「日本の広告費」においても堅調に推移し、今後の成長が期待される屋外広告・交通広告。特に近年は大型サイネージや3D広告など国内でインパクト型の表現が拡張し、体感メディアとしての可能性が広がっています。同時に「SNS上で一瞬で伝わる」といった話題性の獲得に繋がる企画も次々と登場し、クリエイターにとっては「まだ誰も見たことがない」アイデアや提案力が試される場ともいえるでしょう。今回は2023年に実際に掲出された「一体どうやって実現したの?」と気になる広告の数々などを中心に、制作のプロセスに迫ります。

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