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SDGs時代の新しいパッケージのかたち

エコ先進国 オランダからいま学ぶこと

  • 文・本多沙映

日本に比べて、エコ・サスティナビリティの取り組みが進んでいるオランダ。この国でリサイクル素材を使い、作品を制作、発表している本多沙映さんに、最新の事情をレポートしてもらった。

アムステルダムのCHOCOLATE MAKERSのパッケージ。パッケージは環境に負担の大きいアルミフォイルを使用せず、ワックスペーパーにオーガニックインクで印刷。

デザインアカデミーに食の倫理に関する学科が設立

"世界は神がつくったがオランダはオランダ人がつくった"という言葉のとおり、オランダ人は昔から自然環境に柔軟に対応しながらクリエイティブに生きてきた。倹約家としても有名なオランダ人のそのクリエイティブで合理主義的な国民性は、彼らの先進的なエコ・サステナビリティへの取り組みの基盤になっているのかもしれない。オランダ政府は2050年までに完全なサーキュラーエコノミーの実現を目標に掲げている。

2016年にレジ袋有料義務化が行われ、約4割のレジ袋削減を達成。スーパーマーケットにはペットボトル、ビールの空き瓶を返却・換金する機械が設置され資源のリサイクル率アップにつながっている。国単位、地域単位、会社単位でさまざまな取り組みが行われるなか、オランダ国民一人ひとりの意識も高く、自転車移動やマイバッグ、マイボトルを持ち歩くことはあたりまえのような感覚がある。クリングロープと呼ばれる地域のリサイクルショップは昔からオランダ人にはおなじみのショッピングスポットで、若者からお年寄りまでが日々宝探しに集まっている。

そのサステナビリティ先進国オランダのなかで今注目されているのが食に関する倫理、サステナビリティの問題だ。オランダ国内では食料生産における環境負荷、フードロス問題、動物の権利、労働問題などのテーマのもとでさまざまなプロジェクトが動き出している。この動きを象徴するようにデザインアカデミーアイントホーフェンでは2014年にFOOD NON FOODという食に関するデザイン学科も設立された …

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SDGs時代の新しいパッケージのかたち

紙ストローの採用、プラスチック製ショッピングバッグやツール類の廃止、名刺をFSC森林認証紙への切り替えるといったニュースを、この1年くらいの間によく耳にするようになりました。多くの企業がSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)で設けられた各ゴールに向けて取り組むようになり、さまざまな施策が始まっています。その中で「脱プラスチック」「フードロス」「リサイクル」「リユース」といった点から、素材を切り替える、リサイクル・リユースしやすいかたちにするなど考えていかなくてはいけないのがパッケージです。

ブランドや商品の顔であり、人々が手にするきっかけをつくるものでもあるパッケージ。こうした流れの中で、エコな素材とデザインのバランスをどう考えていくべきか。また、いま日本の企業はどのような考えで、どこまで進めているのか。本特集では、現段階でこうした取り組みを進めるブランドや企業に話を聞きました。

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