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地球環境と向き合うサステナブルなデザインの理想形

青いバナナも販売「もったいないバナナ」なぜ生まれた?SDGs達成への挑戦

ドール「もったいないバナナ」プロジェクト

青果の販売やその加工食品の製造販売を手がけるドールは、2023年8月から、都内一部のスーパーマーケットやオンラインで熟す前の青いバナナを販売し始めた。生の状態では食べられないものを、一体なぜ?背景には同社が2020年から続けてきた、SDGs達成のための取り組みがあった。

ドールが2021年9月から開始した「もったいないバナナ」プロジェクトのロゴ。

「もったいない」を価値化

通常、産地から輸入されてすぐのバナナは青い状態で、ここから国内で「追熟加工」を施すことで、一般にスーパーマーケットなどで流通する黄色いものになる。今回ドールでは、その追熟を施す前の、しかも産地での外傷などにより廃棄される予定だった規格外バナナを「Dole グリーンバナナ」として販売。電子レンジで2~3分温めると皮をむくことができ、果肉はジャガイモや栗に似た食感。黄色いバナナとは違って野菜のように料理に使用できるという。

この企画は、ドールが2021年9月から始めた「もったいないバナナ」プロジェクトの一環だ。まだおいしく食べられるにもかかわらず、流通過程の規格から外れたことで捨てられてしまっていたバナナを「もったいないバナナ」と名付け、それをゼロにすることを目指している。

2023年8月から、熟す前の規格外バナナを「Dole グリーンバナナ」として販売。食品ロスの削減に繋げる。

プロジェクト開始時は、バナナジューススタンド2企業7店舗が導入。また「DEAN& DELUCA」も賛同し、2022年3月から「もったいないバナナ」を使用したフレッシュジュースやマフィンなどを展開している。23年7月には参画企業は30社以上となり、以前は国内や産地で廃棄されていた450万本以上のバナナ(2021年9月~2023年6月末)がジュースや加工食品などに生まれ変わった。

「廃棄」ではなく、「もったいない」と銘打ち価値をよりわかりやすくブランド化した点に、本プロジェクトが多数の企業の賛同を得た理由がある。「コミュニケーションメッセージを打ち出すことで市場からの反響があり、プロジェクトの推進とともにフルーツの埋め立て廃棄ゼロにも近付いています。海外のドールにおいても非常に評価されています」とドール 社長付 ブランドバリュークリエーション担当 成瀬晶子さんは話す。

「もったいないバナナ」プロジェクトの一環で、「DEAN&DELUCA」で規格外バナナを使用したメニューを提供。

SDGsへの取り組みを5つの体験に「Dole フルーツスマイルパーク」

7月26日から8月30日にかけては、伊藤忠商事が運営するイベント施設「ITOCHUSDGs STUDIO」(東京・港)にて体験イベント「Dole フルーツスマイルパーク」「Doleフルーツスマイルスタンド」を実施。会場では「もったいないバナナ」プロジェクトを含むドールのこれまでの取り組みを、体験を通じてわかりやすく伝えた。期間中は親子連れをメインに、約5000人が訪れた。「パーク」では、同社がフードロス削減や資源保護の観点から「バナナ…

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地球環境と向き合うサステナブルなデザインの理想形

2015年に国連でSDGsが採択され、持続可能な開発のための17の国際目標が定められ8年が経過しました。目標達成のターゲットとなる2030年まで折り返し地点を過ぎたところですが、この間、世界的なESG投資の広がり、脱炭素社会への移行、カーボンオフセットの実現など、サステナビリティ経営の流れが一気に加速しています。その結果、地球環境の問題に関わる企業のブランドコミュニケーションにもサステナビリティの視点が求められるように。今やクリエイターにとっても、サステナブルなデザインの提案は特別なことではなく、スタンダードなものとなりつつある今。その理想のあり方、またクリエイターが果たすべき役割について考えていきます。

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